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【09年予想】山中康司さんに聞く(2)
~どうしていつも円高は急激なのか?~

2009年01月29日(木)16:53公開 (2009年01月29日(木)16:53更新)
ザイFX!編集部

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■どうしていつも急激な円高はやってくるのか?

 「それはやっぱり、円相場の歴史だと思いますね。プラザ合意の時からそうなんです。私はプラザ合意の時、ニューヨークのディーリングルームでドル/円を取引していたんですが、とにかく円高のスピードというのは半端なものではありませんでした。

 急激な円高の時は、ドルを買おうかなと思っている人は注文をはずしてしまうんです。そうすると、買いがない中を売りばかりが殺到するので、ワーッと加速して下がっていきます。

 そういうことがあって、円高が進む時はすごいスピードというイメージが市場参加者にできあがっているわけですね。ディーラーも円高にはすごく恐怖感があるんです。このような歴史を積み重ねてきたために、円高のクライマックスはいつもすごく激しいものになるのだと思います」

 240円から120円まで、2年半でドル/円が半値になってしまったプラザ合意。現場でディーラーとして取引していた山中さんの言葉だけに、その恐怖感には実感がこもっていた。

■ドル/円のトレンドは明らかに下向き

 さて、ここまでは山中さんにファンダメンタルズの点からドルの見通し、ドル/円の見通しを聞いてきたが、テクニカル的にはドル/円はどうなのだろう?

 「ドル/円のチャートを見ると、トレンドは明らかに下方向なんですね。これがいつ反転するのか、チャートだけで判断するのは正直難しいです」

 ただ、テクニカル的に下値のターゲットを計算する際、127%という数字を使うのがいいんじゃないかと思っています。ちょっと聞き慣れない数字かもしれませんが、これはフィボナッチの比率の一つなんですよ」

 フィボナッチとは13世紀のイタリアの数学者の名前。そのフィボナッチが考えたフィボナッチ数列は相場の世界に応用されて、よく使われている。“相場の世界のフィボナッチ”では、メイントレンドに対してどれぐらいの反発があるかという目標価格を推定するものとして38.2%、50%、61.8%といった数値がよく使われている。ただ、127%というのはあまり聞かないのだが…。

 「過去の経験から、私はフィボナッチの127%というのは結構使えると思っています。127%というのは正確には1.272、代表的なフィボナッチ比率1.618のルート(平方根)なんです」

■2つの見方がともに示した75円というレート

 「ドル/円は2007年6月に124円台の高値をつけ、そこから2008年3月に95円台の安値をつけるまで下がりました。その値幅は約28円です。

 そして、95円台をつけたあと、いったん反発し、2008年8月には110円台の高値をつけています。この110円から、先ほどの約28円の127%である35.5円を引くと、74.5円という数字が出てきます。これが下値の目標になると思います」
米ドル/円 週足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足

 「結局、先ほどもお話ししたとおり、ドル/円が史上最安値79円台を更新するとすれば、1日に一気に5円ぐらい動くだろうと。これが75円前後になります。一方、フィボナッチの127%を使って出した数字も75円前後になり、両者が一致するわけです。

 こんなわけで、年前半に下落すると考えているドル/円の目標レートとして、75円という数字が出てきました」

「【09年予想】山中康司さんに聞く(3) ~急激な円高時にユーロ/円は100円へ~」へつづく)

(ザイFX!編集部・井口稔)
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