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ポール・サイ
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

米国雇用統計、FOMC声明文発表前から、
相場の先行きはチャートに暗示されていた

2009年08月14日(金)18:21公開 (2009年08月14日(金)18:21更新)
陳満咲杜

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■豪ドル/米ドルが上昇トレンドに復帰した!

 為替市場は、先週末から波乱含みではあるものの、メイントレンドを継続している。その象徴は、豪ドル/米ドルの値動きであろう。
豪ドル/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM)

 上に示したチャートのように、8月7日(金)に発表となった米国雇用統計の改善を受け、豪ドル/米ドルは8月12日(水)まで下落を続けていた。

 ところが、同日のFOMC(連邦公開市場委員会)の声明文発表を機に上昇トレンドに復帰し、8月14日(金)の東京市場においては、高値を更新している。

 これは、前回のコラムで指摘した「米国の雇用統計の結果がどうであっても、米ドル安の余地はまだ残っている」という見方を証明した値動きだ「米雇用統計の結果がどうであっても、米ドル安の余地はまだ残っている!」参照)

 今後、他のメジャー通貨ペアも追随して、同じような値動きとなる可能性は高いと見る。

■経済指標の好悪で相場が形成されているのではない!

 米国の雇用統計が好結果となって、一時的に米ドル高に振れるという可能性は、当初から想定していた。実際、結果発表を受けて米ドルは跳ね上がったのだが、長続きせずに、再び軟調となってきた。この先、米ドル安のトレンドが一段と強まることになるだろう。

 米国の雇用統計にしろ、FOMCの声明文にしろ、これらが相場を形成したのではなく、これらの材料を利用したトレーダーの行動が相場の変動をもたらしたのだ。

 結果として、8月7日の値動きは、米ドルのロングポジション(買い持ち)を振り落とすためのきっかけとなった。そして、8月12日からの米ドル安は、主力筋が米ドル以外の通貨の押し目を狙う意向の表れと言えるだろう。

 つまり、表面的には、経済データの良し悪しによって相場の方向性が決められているように見えるが、実はあらかじめ材料の「利用方法」が織り込まれていて、経済指標の結果の好悪とは関係なく、内部構造に沿った形で値動きが形成されるものなのだ。

■イベント直後の反応は「ダマシ」だった!

 次に、ユーロ/米ドルの1時間足のチャートを見てほしい。

 これを見ると一目瞭然だが、米国の雇用統計が発表される前に、ユーロ/米ドルは下落を始めていて、後々の値動きを暗示していたのだ。
ユーロ/ドル1時間足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM)

 8月12日のロンドン市場オープンから、ユーロ/米ドルは底打ちして反騰していた。これは、8月12日のニューヨーク市場午後に発表されるFOMCの声明文を待たずして、その後のトレンドを織り込もうとする値動きだったと言える。

 この中で、おもしろいのは、経済指標の結果発表を受けての市場の反応が、その後のトレンドと逆方向であったことだ。

 ユーロ/米ドルの1時間足を見ると、米国雇用統計、FOMCの両イベントの後に「ダマシ」を記録している。このことからも、より一層、相場の先行性が証明されているように思われる。
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