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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ユーロ円、ユーロドルロングで
積極的に攻めれるかどうかの正念場。

2010年05月18日(火)19:46公開 (2010年05月18日(火)19:46更新)
持田有紀子

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 先日、ひさしぶりに出会った株のトレーダーと飲みながら会話した。私が「最近の為替は株の値段に左右されてばかり」と言ったら、先方も同じように「最近の株価はユーロドルやユーロ円の上下に振り回されるのでたまらんよ」と返されてしまった。

 彼らは彼らで為替相場を見ながら株を売買しているのだろうし、こちらも似たようなもの。最近の信用不安が蔓延する市場では株価でも見ながら相場に出入りしていないと、危なくてしょうがない。

 つまり昨今のクロス円の動きと株価の動きは24時間を通じて連動制が高まっていて、危険をいち早く察知するためにはどちらからも目が離せないということだ。

 週明けの昨日は思っていた予感が的中した。アジア時間でユーロドルの安値をつけに行ったのだ。ユーロもドルも日本とは関係ない。そんな通貨ペアがアジア時間にマーケットを主導するようだと往々にしてロクなことがない。過去にも幾度か、アジア時間で端っこをトライしに行ったことが何度もあった。それが不思議なくらいに海外市場で完全に反対の方向に持っていかれるのだ。もはやジンクスといってもよいかもしれない。

 先週末にユーロが全面安の、しかも安値引けをしてしまったので、月曜日には大きく下げるのではないかと危惧していた。そして、それが現実になった。それでもジンクスを信じたい私としては、どこかでユーロドルを拾っておきたい。

 しかし金融危機後の最安値であった1.2316をも下回ってくると、容易にはロングに出来ないのも事実だ。世の中にはまだまだ売りイントのプレーヤーが多そうだからだ。まあ、いずれ反転するだろうから、それまではちょっとだけ買いで手を出し続ける作戦を取ることにした。

 下げ続けているのだからストップのレベルはきつめに15ポイントのみ。1.22台に突入したころから何度かロングにしてみた。ユーロドルの下げは一向に止まることもなく、ひたすら緩い。ちょっと止まったかなと思って買ってみると10ポイントくらいフェイバーになってまたすぐに巨大な売りに押されて安値を更新してしまう。3回は損切ってようやく止まったのが1.2235あたりだった。自分の最後に残ったロングは1.2247のコストだったので、実質のコストははるかに高い。

 このまま4回目のストップ注文がつかないことを祈って夜まで我慢した。しかし欧州時間ではユーロの全面だかで始まった。なんとユーロドルもあっさりと1.23台を回復。あの苦労はなんだったのか…。夜のアメリカの経済指標の直後には1.24台までショートカバーの動きとなった。もう小躍りして私はポジションをクローズした。
 本日は珍しくすべてのマーケットがおとなしい。まあユーロドルも昨日の突っ込みで多少の達成感も出てきたものだろう。朝から重いには重いが、突っ込んでまで売りたいという感じではなくなってきたような感じだ。ユーロ円も昨日のニューヨーク市場の午後だけで2円近くも戻しているのだから、さらなるショートカバーも期待してもいいところなのだろう。

 今夜のイベントとでは21時半に出るアメリカの住宅指標が注目だが、マーケットが壊れているので、簡単に経済データには反応しきれないだろう。昨夜に切り返した株価が本物かどうかには注意を要する。金融規制のゆくえも気になるところでもある。しかし今夜の米国株の勢いが良ければ、しばらくリスク回避モードは小休止して、明日からはユーロ円やユーロドルをロングで積極的に攻めないといけなくなるのだろう。


日本時間 19時10分

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