昨日はアメリカのCPIが出た。本体もコア部分もプラス0.6%となって、どちらも市場予想を上回った。そろそろ物価上昇も落ち着いて、しばらくは高止まりの状態が続くのではないかとの見方も強かっただけに、インフレ指標の上昇にはマーケットはやや驚きを持って迎えた。ドルの金利は上昇。
ドルの短期金利は今年の2022年内に6回分の利上げをおりこんでいたのだが、7回分を完全に織り込んでしまう形となった。長期債の利回りも上昇したが、10年ものの利回りは2.0%台に乗せてくるのがやっとで、こちらのほうは上げ幅が大したことはない。
CPIの発表後にドル円は116円台乗せ。個々までは想定されたとおりなので、多くのプレーヤーが116円台の背でストップ的に買い出動したようだ。しかし今年の高値である1月4日につけた116.35が近づくと、急激に相場が重くなってきた。
これは単純にテクニカル要因である。今年の最高値なのだから、当然のごとく抵抗する。抵抗がわかっているから、その手前にはたくさんの売りインタレストが並ぶ。CPIの出た後に作ったロングポジションならば、なおさら利食い場として意識するポイントだ。
結果的には上抜けすることができなかった。上値抵抗線がそのままワークした形となった。その後は利食い売りに押されて再び115円台に逆戻りする局面もあった。米国株は大きく反落して、そのまま安値引け。日本が休みの間の金曜日の相場が気にかかるところ。今日のマーケットはリスク回避の行方がどうなるかに注目が集まる。
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