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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

FOMCはホントにトーンダウン?
その消化具合が焦点に

2010年06月24日(木)19:15公開 (2010年06月24日(木)19:15更新)
持田有紀子

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 昨日の東京市場のドル円は90円ミドルでほとんど動きのない状態だった。夜にFOMCを控えていることもあって様子見ムードが強かったのだろう。このところアメリカの経済データは期待はずれのものが多く、ドルの短期金利の動きを見るかぎりでは、出口戦略が遠のいていると見られているのも確かなようだ。

 だとするとFOMCでタカ派的な話しは出てくることはないはずで、FOMCに向けて久しぶりにドル円で、ドル売りポジションを作ってみるという手も考えてみた。しかし安くスタートしたはずの欧州株が少し持ち直してきた。

 リスクテーク方向に動いていった場合には円売りとなっていくはずなので、ドル円ショートは苦しくなる。アメリカの新規住宅販売まで待って、もし結果が良くなかったらそこでショートポジションをつくってFOMCに備えるということにした。あーあ、もうちょっと早めに寝てしまうつもりだったのに…。

 23時に発表になったアメリカの新規住宅は予想よりもかなり悪く、ドル円は一瞬ではあったが90円割れをみた。しかし基本が様子見なので、90円ちょうどの付近で動きがなくなってしまった。ずっと見ていてもしかたがないので、90.15にドル円の売り注文を出し、このところドル円の値幅レンジは少ないので近めの90.45でロスカットの注文を出して、FOMCまで睡眠を取った。

 3時過ぎに起きるとドル円ショートの注文はダンになっていて、ストップはついてはいなかった。FOMCは予想通りの変更なしだったが、トーンダウンした声明文が出てくるにしたがって、ドル円も89円台後半を攻めはじめた。しかし金融緩和がかなり続くということに着目したのか、米国株は切り返してきたので、リスクテークになっていくとマズイと思い、30ポイント少しをゲットして私はポジションをクローズした。

 本日、豪州に初の女性首相が誕生した。水面下でラッド首相を追いだそうという話しが進んでいたらしいが、何もわざわざワールドカップ予選敗退が決まった直後でなくてもよいのに…。しかし懸案になっていた資源課税が見直されるのではないかという期待感もあって、なんとなく明るいムードになっていた。
 しかし欧州勢が参入してくると、息切れしてきた感じになっている。今晩はアメリカの耐久財受注と失業保険が出る。悪い内容だとすると、金利低下が続くという理由でリスクテークできるのかという疑問に変わっていくかもしれない。ただ耐久財はブレの大きいデータだし、失業保険だけで大きく動くことはあまりない。

 ドル円、クロス円は欧州時間に昨日の安値を更新してきたが、さらにドル円、クロス円を売り込んでいけるかどうか、今晩はFOMCの内容についてその消化具合が試されてくるだろう。基本的にFOMCの内容自体は前回の認識とあまり変わっていないので、それが見直されてくる可能性もある。米国市場の反応によっては今晩はドル円、クロス円のロングで入ってみてもよいような気もしている。


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