月曜日に日経先物は25450円まで差し込んだのに、火曜日のマーケットでは26485円まで吹き返した。いつものことだが、アメリカが休みで動く要因がない隙をうかがってのショートカバー先行である。日経先物で1000円も値上がってしまうには、根拠が乏しすぎるからである。それにともなって米国株もアジア株の落ち着きとしょうして値上がったというところであろう。
そもそも今年の3月からの下げ過程では、新安値をつけにいくたびにS&P先物ベースで2000ポイント級のショートカバーが見られる。それだけ安いところは拾っておこうという買い意欲が強いことの表れでもあろう。
東京クローズから欧州時間にかけて、クロス円の買い上げがきつくなった。株価の上昇がマーケットのリスク許容度を上げているものと見られる。ユーロ円は142円ちょうど辺りから144円ちょうど近くまで押し目なく上がってしまい、その間にドル円も136円台に乗せてきた。ドル円でフレッシュな高値を見せつけられても、あまりマーケットでは驚きの様子はない。
また利食い売りを急ぐ様子もない。やはり日米の金融当局者のスタンスの違いが決定的だからであろう。日本円を売っておくことに妙な安心感はある。参院選を前にしてもっと政治的な動きが出てくるかとも思われ、パウエル議長のように黒田総裁も態度を豹変させるリスクを意識させられてきたが、どうやらそれもなさそうだ。
次なる目標はユーロ円の先日につけた戻し高値である144.25が短期的なターゲットにもなっているし、テクニカル的なレジスタンスにもなっている。最近の傾向として、東京時間ではドル円は上がらない。むしろ下がっている。上がるのは海外時間だ。そこでドル円のロング攻めは夕方から仕掛けるのが良いと思う。今晩も大きなイベントはパウエル議長の議会証言くらいだし、そうしたパターン通りに動くのではないか。
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