先週に発表された雇用統計で就業者数は大幅に増加したのだが、ドル金利の情勢に大きな変化は見られなかった。もうマーケットもサマーバカンス入りしていることだし、また次のFOMCまでには見るべき指標もまだ残っているということからだ。それで市場のほうもダイナミックな動きは示していない。
ドル円は買われたが、135円台で頭打ちの格好となり、そこからは頭の重い展開となっている。昨日は134円台の中盤まで押し込まれたりもしている。ユーロドルは相変わらず1.0150から1.0250のコアレンジを抜けきっていない。
すでに市場は水曜日のCPIと木曜日のPPIに向かっている。しかし足元で原油価格が90ドル台を割り込んできており、それほども物価に反映されたりしていないことが期待されている。
実際にガソリンスタンドでの末端価格も低位安定しているようだし、仮に高めの数字が出たにしても、それは古い数字だということで一蹴されてしまうだろう。インフレ指標ですら相場の手がかりになりそうもならないとすると、ドル相場の行方もなかなか見極めが難しい。
9月FOMCでも75ベーシスの利上げ可能性がだいぶ濃厚になってきたが、早い時点で政策金利を3.5%から4.0%にまで持って行く必要があろう。年内にまで到達すべきどころか、11月には中間選挙もあるので、政治的な方面からインフレ回避圧力は大きいものがある。
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