次回のFOMCでは50ベーシスか75ベーシスかで議論の分かれているところで、マーケットは右往左往している。昨日のマーケットでは再び利上げ停止のほうに向かったようだ。上がりきれないドル金利に対し、そうした思惑が出てくるのは当然のことだ。ドル相場はやや軟化したようだが、それでも狭いレンジ内にとどまった。
私もパウエル議長の講演を前に大きな動きは出ないだろうと見ていたので、相場のレンジ値幅も前日の内に収まるだろうと考えていた。それで朝型の137円台では売り、そして136.50以下では買いを出してロング転するなど、できる限りのことをやってみた。
昨日の相場はまさしくその通りに動いて、私の逆張り作戦は見事にあたった。今月は調子が悪かったこともあって、とても気持ちよく利食いをして回転できたのである。さて講演が始まるとどうなるか。待たれるところである。
ともかくも物価が高い。先日、立ち喰いそば屋ですうどんを食べようと思ったのだが、なんと460円だった。もちろん減量の小麦が値上がっているのは承知している。それでもかけそばなんていうのはお金をあんまり持っていなくても食べられる国民食のようなものである。180円くらいが希望であるが、それも無理な時代に入りつつある。黒田総裁は自分たちが想定している物価上昇ではないので大規模緩和を続けるというが、物価上昇を色分けして考えるほうが、現実逃避で恐ろしい気がしてしまう。
そうした足元の物価状況をどう見ているかの分水嶺が今夜のジャクソンホールでもある。もちろん金融当局者の「話すことだから、従前と違ったことを言うわけはない。それでもこれだけ気にかかるのは、利上げによる景気後退を重視し始めたのではないかと考えられるからだ。そうなると利上げのペースも落ちる再び金融緩和への期待が高まることになり、リスクテークへの強力な動機づけになるからだ。
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