昨日はアメリカが休みだったので、マーケットの動きは乏しかった。しかし先週末に今年の最高値を更新したドル円に続いて、ユーロにもポンドに対しても、ドルは今年の最高値を更新してきた。値幅はそれほどでもないのに、ユーロドルの0.98台とかを見ると、とてもフレッシュな感じがする。
確かにこれだけを眺めると、すごくドル高が進んだようにも見えるのだ。しかし本格的なドル高の行方はアメリカ勢が戻ってくる今日からのマーケットに委ねられることになる。
イギリスの新首相がトラス外相に決まった。これは下馬評通りである。市民の懸念がインフレ対策になっているので、現財務大臣では言えることも限られ、それがトラス氏に有利に働いたものと見える。したがって本当のインフレ対策が打てるのかどうかは、これからの政治手腕によるものとなる。
しかし当選を決定的にしたのは、前首相のジョンソンを支持するのか非難するのかであった。外相のほうはジョンソンを支持し、財務相のほうは非難した。トランプ大統領がいくら非難されても強力な支持者が付いているのと同様に、ジョンソンファンも多いのだ。その票をとりまとめるのに成功したともいえよう。
またOPECプラスの会合では、再び10万BPDの減産が決定された。これではバイデン大統領がリベラル派から文句を言われながらもサウジを訪問したときに勝ち取った増産分がすべて水疱に帰したことになる。アメリカの国家としても面目を逸したわけだ。ノルドストリームも止まっているし、休み明けのエネルギー相場が気にかかるところでもある。
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