昨日は日本がお休みであったが、FOMCの結果を受けてドル金利の上昇が見られた。とくに短期金利での上昇がぶりっと見られ、これはパウエル議長の指摘する天井はまだ遠いことを示した動きなのだろう。確かにインフレ撲滅のために利上げをしているのに、そのピークアウトが4.5%とかで出てくるのは早計に過ぎるようにも思われる。
そうしたドル金利の動きに対して、マーケットの他のリスクファクターも素直に反応した。ドル相場は一段高して、ユーロドルは久しぶりに0.9750を下回ってきた。これにはラガルド総裁がさらなる利上げに消極的な発言もあったからだ。ドルの利上げペースについていく必要はないと訴えたのだ。欧州こそインフレ撲滅に真剣に対処しないと行けないところなのに。
こうなってくると、ドル円よりもユーロドルのほうでドルロングで攻めたくなってくる。ドル円は介入の警戒感もあるし、実弾で覆面介入も続けるであろうからである。ユーロドルの今年の安値を狙いに行った方が、気持ちよく取れそうな気もするのである。
今晩は雇用統計である。就業者数は20万人くらいの増加が見込まれている。これでは予想通りであったにしても、依然として雇用逼迫の行を出ない。様子見していた人びとも、これならばとドル金利の上昇にベットするだろう。
さらに問題なのは平均時給である。前回よりも低下が見込まれているが、時給の増加率は高水準のままだ。ドル金利の動向を見てからなのは言うまでもないが、ドル相場の上昇のほうが余地があるのではないか。FOMC前までは利上げペース鈍化を期待して、ドル買いが控えられてきたことでもあるし。
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