昨日は材料薄のためマーケットはあまり動かなかった。しかしドイツもイギリスも株価が史上最高値に近づいているので、ECBによる大幅な利上げ観測が高まっている。インフレの進捗度合いはアメリカよりも欧州の方は激しそうだということで、利上げのターミナルレートはユーロの方が高いのではないかとの見方も出てきている。そのせいもあってユーロドルはさっぱり下がらない。
景気後退の傾向が経済指標などからはさっぱり見えてこないことで、景気後退は起こらないのではないかとの観測が強まってきている。いわゆるノーランディング論だ。それもそのはずで中国の経済回復もこれから見込まれるところなのだ。景気後退にともなう金利低下を期待していた見方はまったく尻すぼみの形となっている。
中国が回復してくるとなると、工業品原材料や食料品価格の値上がりがいっそう加速しそうだ。それなのにインフレは大丈夫そうな気分を醸しているのが現状だ。
今晩はパウエル議長の議会証言があるが、これはFOMC前の最終確認となる。タカ派寄りの見解が示されるというコンセンサスができつつあるが、それがどの程度のものか。短期金利がどのくらいまで上がっていくのかよりも、長短金利の逆イールド状態がどの程度まで解消されるのかの方が重要だろう。
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