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米ドル/円「一本足打法」からの脱却を! 楽天証券FXアナリスト荒地氏が、2025年終盤の相場見通しを徹底解説! スペックの改善を続ける「楽天FX」の注目情報も紹介

2025年09月29日(月)12:00公開 (2025年09月29日(月)12:00更新)
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FXトレーダー・羊飼いに聞く、初心者におすすめのFX口座の選び方とは?

楽天証券

 2025年もいよいよ終盤に突入した。9月の主要な金融イベントを通過した今こそ、あらためて年末に向けた為替相場の行方と投資のチャンスを確認しておきたいところだ。そこで、楽天証券FXディーリング部、FXアナリストの荒地潤さんに、年末相場のポイントについて聞いた。

 また、記事の後半ではFX・CFD事業部の杉原光輝さんに、楽天証券のFXサービス「楽天FX」で直近に実施されたサービスの改善などについても話を伺った。
【※記事後半へはこちらから!】
スペックの改善を続ける「楽天FX」の注目情報を杉原さんが詳しく解説!

楽天証券 FXディーリング部 FXアナリストの荒地潤さん(左)、楽天証券 FX・CFD事業部の杉原光輝さん(右)

FRBと日銀がカギを握る2025年終盤の相場展望。米国の利下げと
日本の利上げが同時にあれば、米ドル/円は強烈な“デッドクロス”に

 「2025年秋以降の米ドル/円を動かすテーマは引き続き、日米の金融政策になるでしょう。具体的には、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げと日銀(日本銀行)による利上げです」

 楽天証券FXディーリング部、FXアナリストの荒地潤さんは、こう力を込める。

楽天証券 FXディーリング部 FXアナリストの荒地潤さん

楽天証券 FXディーリング部 FXアナリストの荒地潤さん

 足元の米ドル/円相場は、2024年7月につけた161円95銭の高値を起点とする、緩やかな長期円高トレンドにあるという。しかし、「年内の日米の金融政策の変更は、FRBによる0.25%の利下げが2回」という予測がマーケットに織り込まれて以降、方向感のない動きが続いてきた。今後もこのコンセンサスどおりに推移する分には、無風状態が継続することになりそうだという。

 だがもし、米国の利下げ回数が上積みされたり、利下げ幅が拡大されたりするようなことがあれば、大きなサプライズだ。レンジが続いていた相場が再び動き始めるきっかけになると言う。

 一方の日銀は、市場関係者の多くが「利上げは来年(2026年)3月以降」と見ており、年内の利上げはほとんど織り込んでいない。このため、10月あるいは12月の金融政策決定会合で利上げのアナウンスがあれば、それは強烈なサプライズとなり得る。

 さらに、「FRBの利下げ」と「日銀の利上げ」がほぼ同時にアナウンスされるようなことがあれば、米ドル/円相場には強烈な”デットクロス”が出現し、米ドル安・円高トレンドへの転換点となる可能性があるというのだ。

為替介入による「トレンド転換力」は、チャートを見れば一目瞭然。
日銀が本気を示せば、市場の流れは一気に変化する!

 「過去の米ドル/円のチャートを見ると、これまで財務省と日銀による為替介入が大きなトレンドの転換点となってきました」

 米ドル/円は2011年10月に1米ドル=75円32銭の安値をつけて以降、2024年7月に161円95銭の高値をつけるまで、約13年にわたる長い上昇トレンドを描いていた。このトレンドの起点が、2011年11月の円売り・米ドル買い介入だったと荒地さんは指摘する。

米ドル/円 月足(2002年~2025年)
米ドル/円 月足(2002年~2025年) 

75円台をつけてからの反転は、財務省・日銀による円売り・米ドル買いの介入が発端となった

(出所:楽天証券)

米ドル/円 月足(2002年~2025年)
米ドル/円 月足(2002年~2025年)

長期円安トレンドに終止符を打つきっかけになったのも、逆方向(円買い・米ドル売り)の為替介入だったと荒地さんは指摘

(出所:楽天証券)

 「為替介入の効果は一時的だといわれがちですが、2024年に161円95銭の高値をつけた時は逆方向となる円買い・米ドル売りの介入が実施され、10年以上続いた長期円安トレンドの終了につながりました。日銀が“本気”を示すことで、市場の流れが一気に変わるのです」

 FRBの利下げやトランプ関税の不確実性をすでに織り込んでいる現状の為替市場で、もっとも大きなサプライズを与え得るのは日銀であり、その動きには常に注意を払っておく必要があると荒地さんはアドバイスする。

日銀のサプライズがない限り、実需マネーが米ドルを支える展開に。
長期的には緩やかな円高トレンドでも、年内の円高は期待しにくい

 長期的にはゆるやかな円高トレンドにあっても、日銀のサプライズがない限り、当面は円高が加速する可能性は低いという。「マーケットが動揺して一時的に円が買われる局面はあるかもしれませんが、結局は値を戻すことになりそう」と荒地さんは予想する。

 その背景にあるのは、足元の構造的な米ドル買い要因だ。日本は米国との関税交渉で約5500億ドル(約80兆円)の対米投資を約束させられている。近年の例では、日本製鉄が約141億ドル(約2兆円)もの巨額を投じてUSスチールを子会社化したし、2025年8月にはSOMPOホールディングスがアメリカの損害保険会社を約5000億円で買収すると発表した。

 「見えないところで巨額の米ドル買い実需が発生する状況が続いており、日本企業の対米投資の動きは継続すると考えられます。また、新NISAを活用した個人投資家の米国株買いも相まって円高圧力を相殺し、下落局面でも米ドルを下支えするでしょう」

 加えて、マグニフィセント・セブン(Google、Apple、Meta Platforms(旧Facebook)、Amazon、Microsoft、TESLA、NVIDIA)に代表される米プラットフォーマーの影響力は、依然として根強い。AI領域でも米国の企業は世界をリードしており、米国が世界中から資金を集める「勝ち組」であることには変わりがないのだ。

 「米国の魅力が相対的に失われない限り、少しぐらい米ドル安になっても米国株買いのチャンスと見られ、買い支えられることになりそうです」

不安要素は「トランプ大統領」。思惑どおりのFRB人事が実現すれ
ば、米ドルへの信頼が揺らぎ「悪い米ドル安」となる可能性も!

 気になる不安要素は、なんといっても「トランプ大統領の動向」だ。トランプ大統領は2017年の1期目から、SNSなどを通じたイレギュラーな発信で世界中の金融市場と投資家を振り回してきた経緯がある。最近ではさすがにマーケットも慣れてきたのか、大きく動揺することは少なくなってはいるが、足元では現職のFRB理事を解任しようとしたり、自らの息のかかった人物をFRB理事に送り込もうとしたりと、FRB人事への介入が顕著だ。

 「もし、トランプ大統領の思惑どおりに理事の過半数を大統領寄りの人物が占めることになれば、『悪い米ドル安』が生じる可能性に注意する必要があります」

 本来、為替は金融政策や経済サイクルの中で動くものであり、その金融政策を決定する中央銀行は、政治とは独立した存在だ。それが政治的な理由、特に大統領の思惑に左右されることになれば、その前提が大きく崩れることになる。

 「世界一の経済大国で基軸通貨である米ドルを発行する米国の、中央銀行にあたるFRBが特定の政治家に操作されるとみなされれば、世界的に米ドルへの信認が揺らいで米ドル離れが起こりかねない。米ドル売りが加速してもおかしくありません」

楽天証券 FXディーリング部 FXアナリストの荒地潤さん

FRBが特定の政治家に操作されているとみなされれば、世界的に米ドルへの信認が揺らぎ、米ドル離れが起こりかねないと荒地さんは危惧する

米ドル/円は146円の完全な下抜けで短期的な円高トレンド再開か。
それでも年内の下値は142円程度が限界だろう

 年末までの米ドル/円相場については、「146.50円近辺は比較的強いサポートになっており、短期的な円高トレンドが再開するには146.00円を完全に下に抜けることが条件。そこから145円割れが試されるが、年内はこうした局面があるとしても142円程度が限界でしょう」という。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

※図版は編集部が作成(チャート:楽天証券【MarketSpeedFX】)

 逆に上方向は、年初につけた158円台が2025年の高値となる可能性が濃厚で、そこを再トライするのは難しいそうだ。

 「そもそも、日銀が利下げも利上げもしないうちは円に独自のファンダメンタルズがなく、米ドルに引きずられる動きをしやすい。要するに米ドル高・円高、あるいは米ドル安・円安といった膠着状態になりやすく、レンジ相場は続くでしょう」

トランプ大統領がSNSで発言することの多い、早朝4~6時もトレー
ドチャンスに! 時間帯を意識すればトレードの“タイパ”が上がる

 ただ、トランプ大統領の発信は、必ずしもFXトレーダーにネガティブな影響ばかりを及ぼすわけではない。荒地さんは、その傾向を利用してトレードの“タイパ”を向上させることを提案する。

 「一般的に米ドル/円がもっとも活発に動くのは、米国の主要な経済指標の多くが発表される時間帯にあたる21~23時ごろ(日本時間、以下同)です。ただ、2025年は早朝4~6時の時間帯にも値動きが活発になる日がみられます。トランプ大統領がSNSなどで発言するのが、主にこの時間帯だからです」

米ドル/円 時間帯別ボラティリティ(2025年8月1日~22日)
米ドル/円 時間帯別ボラティリティ(2025年8月1日~22日)

21~23時に加え、日本時間明け方もトレードチャンスが増えているそう。2025年8月の一時期だけを切り取っても、確かに早朝3時ごろからボラティリティが上昇している。FXでも“朝活”でトクできるかも!?
※グラフ注:1時間ごとの最大値幅(青ライン)、最小値幅(赤ライン)、平均値幅(緑ライン)。値幅とは1時間の高値と安値の差額で、円高・円安の方向は考慮しない

(出所:楽天証券)

 短期トレードを手がける投資家なら、主にこの時間帯を狙ってトレードすれば、値幅を取れる可能性が高い。それができない人は、この時間帯はポジションをはずしておくのが無難だ。

 重要な指標が発表される日は、夕方から予想されているトレンドに従った値動きをしやすいので、市場コンセンサスに沿ったポジションを持ち、発表直前にポジションをはずす戦略が有効だという。たとえば、米雇用統計で悪い結果が予想されているなら、あらかじめ米ドルを売っておく、という具合だ。そして発表後にサプライズで値動きが大きくなるようなら、それについていくトレードが有効となる。

 「ちなみに、11~13時と夕方17~19時ごろに値動きがほとんどないことはトランプ政権下でも変わらないので、この時間にトレードしようとしても徒労に終わってしまうことが多い」という。

 トランプ大統領の発信は、うまく利用するか、回避するかを明確に決めておくのが重要だ。短期的に振り回されるべきではないが、最も重要なのは「その発信からマーケットに対する意図を読み取ること」だと荒地さんは言う。

 「たとえば大統領の発信から、“バイ・アメリカ”という明確なメッセージを感じ取れるようなら、それに逆らうことなく乗っていくトレード戦略を立てるべきです」

チャンスを増やしたいなら、米ドル/円だけの「一本足打法」から
脱却した多通貨トレードを! 注目は米国株との相関が強い豪ドル!?

 よほどのサプライズがない限り年内の米ドル/円に大きな値幅は見込みにくそうではあるが、荒地さんは「トレードチャンスを増やしたいなら米ドル/円以外の通貨に目を向けて」と提案する。

 「米ドル/円以外の通貨ペアをポートフォリオに入れておくことで収益の幅は大きく広がるし、リスクヘッジにもなる。2025年後半のトレードを成功させるキーワードのひとつは、“多通貨トレード”です」

 2025年1月から8月までのパフォーマンスでもっとも好調だった通貨ペアはユーロ/米ドルで、13.7%上昇している(楽天証券提供データより、以下同)。次いで上昇したのは、英ポンド/米ドル(8.9%)だ。これに対し、米ドル円は6.7%のマイナスで、ユーロ/米ドルなどに比べると値動きに乏しく、収益機会は限定的だったことがわかる。

通貨ペア別仮定収益率(2025年1月2日~8月22日)
通貨ペア別仮定収益率(2025年1月2日~8月22日)

2025年1月2日に買い、8月22日の終値で売り戻した場合の通貨ペア別仮定収益率。米ドル/円よりも、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルの方が収益機会が大きかったことがわかる
​(出所:楽天証券)

 新興国通貨に目を向けると、直近では南アフリカランド/円で為替差益とスワップを両方とも取れた形になるが、トルコリラ/円は大きくアンダーパフォームしている。こうした売られすぎの通貨に反転の兆しが見えたら、妙味が出てくるかもしれない。

 中でも荒地さんが注目するのは、「豪ドル」だ。直近のオーストラリアのCPI(消費者物価指数)が上振れたことでRBA(オーストラリア準備銀行 [豪州の中央銀行])の利下げ観測が後退しており、買い圧力が強まる可能性があるという。

 「豪ドルは中国経済との関係が注目されがちですが、実は米国株との相関が強い通貨です。米国株が上がれば豪ドルも上昇、下がれば連れ安という動きも期待できます」

 新NISAでS&P500やオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))などを積み立てるインデックス投資家が、ヘッジとして豪ドルを売るという戦略も成立しそうだ。

 ちなみに、ユーロと英ポンドの欧州通貨については、やはりウクライナ紛争の行方がカギになるという。

 「停戦に向けた議論が進めば欧州の地政学リスクが和らぎ、米ドルから欧州通貨へと資金が動き、上昇しやすくなります」

 ECB(欧州中央銀行)の利下げは2025年後半も規定路線とされていたが、足元では「利下げ打ち止め論」が急浮上している。こうした観測を裏づけるような発言や情報が出てくると、景色が変わる可能性があるという。

FXトレードで重要なのはイベントや経済指標の結果による足元の動
きだけなく、「そのデータが金利にどう影響するか」を考えること!

 結論として、2025年終盤の為替相場を生き抜くには、FOMC(米連邦公開市場委員会)や日銀金融政策決定会合などでの各中銀の動きに注意を払い、臨機応変に対応していくことに尽きるだろう。

 「重要なイベントや経済指標では、足元の値動きばかりに気を取られず、『そのデータが金利にどう影響するか』を考えることが重要です。『この結果を受けて中央銀行はどう動くだろうか』、と考えることで、為替相場の方向が読みやすくなるでしょう」

楽天証券 荒地潤氏

イベントや指標は結果を受けた足元の値動きだけでなく、「そのデータが金利にどう影響するか」を考えることが重要だと荒地さんは語る

 荒地さんの為替相場の見通しを参考に、変化の激しい市場の動きに柔軟に対応しながら、2025年末に向けた投資戦略を検討してほしい。

1度に500万通貨までの注文が可能に! 「楽天FX」なら初心者から
大口トレーダーまで、多くの投資家がストレスなく取引できる!

楽天証券の公式サイトはこちら!

 ここからは、FX・CFD事業部の杉原光輝さんに、最近、楽天証券のFX口座「楽天FX」で実施されたサービスの改善内容について詳しく聞いてみよう。

 大手総合証券として幅広い金融商品を取り扱っている楽天証券だが、「楽天FX」の取引環境の改善にも継続的に力を入れているそうだ。
【※関連記事はこちら!】
楽天証券「楽天FX」の特徴やスプレッド、スワップポイント、取り扱い通貨ペア数などを紹介!

 「楽天FXでは2025年6月23日に、1回あたりの注文数量の上限をこれまでの200万通貨から 500万通貨へ拡大しました。大口のお客様が500万通貨の取引をしたい場合、これまでは200万通貨、200万通貨、100万通貨のように、複数回に分けて注文を出す必要がありましたが、こうした状況はお客様にとって不便であると考えたのが、上限拡大の主な理由です」

楽天証券・杉原光輝さん

楽天証券 FX・CFD事業部の杉原光輝さん

 主要なFX会社を見渡しても、1回あたりの注文数量は100万通貨や200万通貨を上限としているところが多い。「楽天FX」の500万通貨への上限拡大は、まとまった資金で大きなポジションを建てるトレーダーにとってはうれしい知らせだ。

 「ラージ銘柄や大口銘柄といった形で、注文数量の上限が拡大するペアを取引できるFX会社もありますが、一部の主要通貨ペアにしか対応していないケースがほとんどです。楽天FXでは、取り扱う28の通貨ペアすべてで500万通貨までの注文が出せるようになりましたので、マイナーな通貨ペアでまとまったポジション量の取引をしたいと考えている方にとっても、魅力的な環境になったと思っています」

 注文数量の上限拡大で、「楽天FX」ユーザーの取引状況に変化はあったのだろうか?

 「好意的なご意見をいただいており、特に米ドル/円などの人気通貨ペアでは、500万通貨に近い量のトレードを行っている方も一定数いらっしゃいます。それ以外に、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円などの、為替レートの水準が低い通貨ペアも、必要な証拠金の金額が相対的に少なく取引しやすいことから、大きなポジション量で取引される方が増えている状況です」

スプレッドの狭さも「楽天FX」の魅力のひとつ。取引量の大小に
関わらず、原則固定スプレッドで取引できる点もポイント!

「楽天FX」の各通貨ペアのスプレッドはどうか? 注文数量に加えて、どのくらいのスプレッドで取引できるのかもチェックしておきたい項目だ。

 「どのような取引量であっても、お客様にできるだけ魅力的なスプレッドを提供できるように努めており、取引コストがわかりやすいよう、公式サイトでも全通貨ペアのスプレッドを提示しています」

 もともと主要通貨ペアについては、業界上位水準のスプレッドを提供してきた「楽天FX」だが、注文数量の拡大に伴い、1000通貨~200万通貨、200万通貨超~300万通貨、300万通貨超~500万通貨の、3段階に分けたスプレッドの提供も始まっている。

楽天証券「楽天FX」の主要通貨ペアのスプレッド
通貨ペア スプレッド(原則固定)
~200万通貨 200万超~300万通貨 300万超~500万通貨
米ドル/円 0.2銭 0.6銭 1.0銭
ユーロ/米ドル 0.4pips 0.7pips 0.9pips
ユーロ/円 0.5銭 1.2銭 1.6銭
英ポンド/円 0.9銭 2.1銭 2.5銭
豪ドル/円 0.6銭 1.1銭 1.5銭
NZドル/円 1.2銭 2.4銭 2.6銭
メキシコペソ/円 0.2銭 0.4銭 0.6銭
南アフリカランド/円 0.9銭 1.3銭 1.5銭
トルコリラ/円 2.8銭 2.8銭 3.0銭
中国人民元/円 0.9銭 2.3銭 2.5銭

※米ドル/円は日本時間9時~翌3時のスプレッド。スプレッドはすべて例外あり
※楽天証券公式サイトの情報をもとに編集部が作成

 取引量が多くなるにつれ、スプレッドの幅は相対的に広くなる傾向にあるが、これはラージ銘柄や大口銘柄を提供している他のFX会社も同じ。むしろ、他のFX会社のラージ銘柄や大口銘柄では変動性のスプレッドを採用しているのも珍しくない中、「楽天FX」のスプレッドは300万通貨超~500万通貨の取引量でも米ドル/円は1.0銭(コアタイム)などと相対的に狭く、しかも原則固定でコストも明確だ。

 スプレッドにコアタイム制を導入しているのは米ドル/円だけで、それ以外の通貨ペアは取引時間中、常に一定の原則固定スプレッドで取引できる点も見逃せないポイント。コアタイム制を導入している米ドル/円についても、0.2銭原則固定(200万通貨まで)が提供される時間は日本時間9時~翌3時までと十分に長いので、多くの時間帯で低コストのトレードを行うことができる。
【※関連記事はこちら!】
FX「ドル/円」のスプレッドを比較・ランキング! 取引コストが安い、おすすめのFX口座はここだ! 約40口座の最新スプレッドを調査【最新】

トルコリラ/円はスプレッドもスワップポイントも大幅に改善!
短期取引とキャリートレードの、どちらでも魅力ある取引環境に

 また、荒地さんが反転の兆しが見えれば取引妙味が出てきそうと紹介してくれた、トルコリラ/円の大幅なスペック改善も注目だ。

楽天証券「楽天FX」、トルコリラ/円スペック改善のお知らせ

「楽天FX」では2025年7月28日から、トルコリラ/円のスプレットが従来の6.8銭原則固定から2.8銭原則固定へ大幅に縮小(300万通貨まで)された。また、スワップポイントは従来の3倍となる30円へと大きく増額され(1万通貨あたり)、一時はそれを上回る金額が提供されるなど、改善されてから高い水準が続いている。

 「トルコリラ/円は2021年のはじめに、トルコの大統領選挙にまつわる地政学リスクの高まりなどで急落したため、建玉の保有数量やレバレッジにも制限を設けてきました。しかし、ここ最近は為替レートがかなり下がってきただけでなく、トルコの政情も比較的落ち着いてきたように感じられたため、総合的な観点から制限を撤廃できると判断しました。注目度の高い通貨ペアでもありますし、お客様に、より魅力的なスペックで取引してほしいという思いです」

楽天証券・杉原光輝さん

「楽天FX」がトルコリラ/円の取引に設けていた制限を撤廃し、スプレッドやスワップポイントを大幅に改善した背景について、杉原さんが詳しく教えてくれた

 トルコリラ/円は過去に何度も急落してきたことで知られているが、トルコと日本の金利差は約40%と極めて大きく(本記事公開時点)、トルコリラ/円の買いポジションを保有することで受け取ることができるスワップポイントの金額には、他の通貨ペアを凌駕する魅力がある。そのため、金利収益の獲得をメインの戦略とするFXトレーダーからは、常に熱い視線が注がれる通貨ペアだ。

 「スプレッドとスワップポイントを改善してから1カ月ほどしか経っていませんが、お客様全体のトルコリラ/円の取引量は倍近くに増えています。もちろん、スプレッドが狭くなったことで、日々の短期的なトレードも増えていますが、スワップポイント狙いのキャリートレードを目的としたポジションが増えていることも、お客様の動向から確認できています」

楽天証券「楽天FX」のトルコリラ/円の主な変更点
  2025年7月25日まで 2025年7月28日から
スプレッド 6.8銭原則固定 2.8銭原則固定
(300万通貨まで)
スワップポイント 10円 30円
証拠金率 5%
(最大レバレッジ20倍)
4%
(最大レバレッジ25倍)
ポジションの保有上限 300万通貨 3000万通貨
注文数量上限 200万通貨 500万通貨

※スワップポイントは買いで受け取る1万通貨あたりの金額。証拠金率は個人口座の場合
※楽天証券の公式サイトやリリースをもとに編集部が作成

 レバレッジも他の通貨ペアと同じ25倍(証拠金率4%)へ引き上げられたので、同じポジション量でも取引に必要な証拠金は少なくなった。一度に500万通貨まで注文も出せるようになって、非常に取引しやすくなったと思うが、トルコリラ/円を取引するときに注意しておきたいことはあるだろうか?

 「高金利通貨ペアとしての魅力は大きいですが、やはりトルコリラ/円は過去に何度も急落してきた歴史があるので、特有のリスクを無視しておすすめできる銘柄とは言えません。そのうえで、良い面も悪い面もトルコリラ/円の特性を十分にご理解いただけるお客様には、スプレッドやスワップポイントの改善でより取引しやすくなった楽天FXの取引環境を存分に活用していただきたいと思っています。取引数量に応じたキャッシュバックキャンペーンなどもあるので、ぜひあわせて活用してください」

 為替レートが低く、スワップポイントが高いので、ついポジションを増やしたくもなるが、前述のとおり、トルコリラ/円には政情不安などに伴う急落のリスクもある。スワップポイントで得られる金利収益以上に、値動きによる損失が大きくなる可能性もあるので、取引するなら資金量などに応じて、リスクを許容できる範囲内でポジションを構築したい。

 ちなみに、「楽天FX」ではここ最近、トルコリラ/円だけでなく米ドル/円などの主要な通貨ペアでも、受け取るスワップポイントの金額が全体的に増加している。ザイFX!編集部による定期的な各社のスワップポイント調査でも、日本のFXトレーダーに人気の通貨ペアで業界3位水準までにランクインするペアが増えているのだ。
【※関連記事はこちら!】
FXの「スワップポイント」を比較!【最新】 スワップポイントが高い、おすすめのFX口座を紹介! 約40口座を対象に、高金利通貨を含む9通貨ペアを調査

 「ポジションを一定期間、保有し続けるスタイルのお客様にも、よりメリットを感じてもらえるようなサービスを提供したいという思いから、人気通貨ペアの米ドル/円、英ポンド/円、豪ドル/円に加え、メキシコペソ/円や南アフリカランド/円などでもスワップポイントの水準を見直しました。ぜひ、トルコリラ/円以外のこうした通貨ペアのスワップポイントにも注目してください」

楽天証券「楽天FX」の主要通貨ペアのスワップポイント(2025年8月実績)
通貨ペア 1日あたりの平均金額 1カ月の合計金額
売り 買い 売り 買い
米ドル/円 -162.07円 159.07円 -4700円 4613円
ユーロ/円 -105円 95円 -3045円 2755円
英ポンド/円 -199.31円 196.31円 -5780円 5693円
豪ドル/円 -86.82円 83.82円 -2431円 2347円
NZドル/円 -57円 52円 -1653円 1508円
メキシコペソ/円 -18円 15円 -522円 435円
南アフリカランド/円 -17円 14円 -493円 406円
トルコリラ/円 -33.72円 30.72円 -978円 891円
中国人民元/円 -10.34円 0.34円 -300円 10円

※対象となる月の1万通貨のポジションに付与されたスワップポイントの金額。1日あたりの平均は1カ月あたりの合計金額を対象月の合計付与日数で割り、小数点以下第3位を四捨五入して算出。マイナスは支払い
※楽天証券が公表するスワップポイントの付与実績値をもとに編集部が作成

進化を続けるツールにも注目! 新たに加わったWEB取引画面は、
楽天証券で取引できる多様な金融商品へシームレスに移動できる

「楽天FX」と言えば、スプレッドやスワップポイントの水準にとどまらず、株取引のノウハウが凝縮された機能性の高い取引ツールを利用できるという点にも注目だ。

 「取引結果にも影響する取引ツールには、特に力を入れています。たとえば、楽天FXには他の取引ツールと比べても人気が高い、スマートフォン専用アプリの『iSPEED FX』がありますが、こちらはお客様のご意見を反映しながら定期的に取引機能や分析機能のアップデートを繰り返しています。また、 ユーザーインターフェースといった見た目の部分や、使いやすさという点についても常にアップデートを行っており、操作しやすいと感じてもらえるよう努力しています」

楽天証券「iSPEED FX」の一部
楽天証券「iSPEED FX」の一部

※左から「レート(大)」「チャート」「スピード注文」画面
(出所:楽天証券)

 「さらに2024年11月にはツールをダウンロードする必要なく、ウェブブラウザからログインするだけで利用できる『スマートフォン専用WEB取引画面』もリリースしました。PC用の取引ツールにはダウンロードしてご利用いただく『マーケットスピードFX』を提供しているので、お客様の取引環境にあわせて、最適な取引ツールを選択してください」

 スマートフォン専用WEB取引画面は「楽天FX」だけでなく、楽天証券のCFDサービスの1つである「楽天CFD」などでも提供されている取引画面。初心者でもすぐに使いこなせるシンプルな設計ながら、ワンタップで取引できる「スピード注文」機能から、チャートや銘柄詳細を確認できるマーケット情報、口座情報の照会や入出金まで、トレードに必要不可欠な要素が詰まったツールだ。

楽天証券「楽天FX」スマートフォン専用WEB取引画面の一部
楽天証券「楽天FX」スマートフォン専用WEB取引画面の一部

※左から「チャート」「レート一覧」「スピード注文」画面
(出所:楽天証券)

 なにより、取引するサービスに応じた専用アプリを個別に起動せず、WEB上で各サービスの取引画面へスムーズに移動できるメリットは大きい。楽天証券には、日本国内で取引できる金融商品のほぼすべてが揃っているといっても過言ではないから、さまざまな金融商品を取引する投資家にとっても、WEB専用の取引画面は使い勝手が良いはず。ぜひチェックしてみてほしい。
【※関連記事はこちら!】
FXもCFDも楽天証券で取引できるって知ってた? 高機能アプリiSPEEDに加えて、大手ネット証券で唯一MT4を提供! CFDには注目の新銘柄も追加され、さらに進化!

 注文数量の拡大と取引量に応じた魅力的なスプレッドの提供、トルコリラ/円の大幅なスペックの改善、主要通貨ペアでのスワップポイントの増額、ユーザーの声を反映した取引ツールの改良と、進化が止まらない楽天証券「楽天FX」。今後の展望は?

 「これからもスペックや取引ツールのさらなる改善はもちろん、キャンペーンなども含めて、お客様の声を取り入れながら、より良いサービスを提供していきたいと思います」

楽天証券・杉原光輝さん

より良いサービスを提供していきたい、と力を込めて語る杉原さん。「楽天FX」の一段の進化に期待だ

新規ユーザーには最大205万円、既存ユーザーには最大500万円のキャッシュバック! 「楽天FX」で実施中のキャンペーンを紹介

 「楽天FX」は、キャンペーンにも力を入れている。ここでは、楽天証券「楽天FX」で実施中の最新のキャンペーン情報を紹介しよう。

 まずは、新規口座開設者を対象とするキャッシュバックキャンペーン。「楽天FX」では新規で口座を開設した人を対象に、取引量に応じて最大205万円がキャッシュバックされる口座開設プログラムが実施されている。

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 最大キャッシュバック金額の大きさもさることながら、取引期間は口座開設した月の翌々月末までと最大で約3カ月もあり、合計10万通貨の新規取引達成からキャッシュバックが発生するのも見逃せない。

 「楽天FX」で取り扱うすべての通貨ペアが対象なので、1度に10万通貨の取引でも通貨ペアによっては1万円台の資金で取引することができる。初心者も比較的かんたんにキャッシュバックの恩恵を受けることができるし、「楽天FX」なら1度に500万通貨まで注文を出せるようになったから、普段からまとまったポジション量で取引する大口のトレーダーも、ノンストレスで取引しながら高額のキャッシュバックを狙えるはず。

 また、すでに「楽天FX」で取引している人も対象に、取引量に応じて最大500万円がキャッシュバックされるキャンペーンも注目だ。

楽天証券 楽天FX・楽天MT4の新規お取引で最大500万円キャッシュバック

 こちらは月ごとに指定された通貨ペアを対象に、新規で1万通貨を取引するたびに1円がキャッシュバックされる。1万通貨の新規取引ごとに必ずキャッシュバックが発生するので、日ごろからのトレードの励みにもなるし、多くの人がキャッシュバックを受け取れるチャンスがある。

 各月の対象通貨ペアは以下のとおり。トレードチャンスと思ったときは、積極的に取引するのもおすすめだ。

最大500万円キャッシュバックキャンペーンの対象通貨ペア
対象通貨ペア
9月 ユーロ/円、英ポンド/円、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドル
10月 米ドル/円、ニュージーランドドル/円、豪ドル/円
11月 ユーロ/豪ドル、英ポンド/豪ドル、豪ドル/米ドル

※楽天証券公式サイトの情報をもとに編集部が作成

 楽天証券には「楽天FX」とは別に、MT4(メタトレーダー4)を取引ツールに使う「楽天MT4」という口座もあり、この最大500万円キャッシュバックキャンペーンは「楽天MT4」での取引も対象となっている。
【※関連記事はこちら!】
楽天証券「楽天MT4」のおすすめポイントを解説! スプレッドやスワップポイントの他社との比較、口座開設の条件や開設に必要な書類も紹介!

MT4を使ったFX口座を提供しているのは、大手ネット証券では楽天証券だけ(※)だし、「楽天MT4」なら豊富なインジケーターを駆使した高度なチャート分析、EA(エキスパート・アドバイザー)を組み入れたFXの自動売買、事前にインジケーターやEAの有用性を確認できるバックテスト機能など、MT4に備わった機能を存分に利用することができる。「楽天MT4」は「楽天FX」の口座があれば誰でも追加で開設を申し込むことができるので、MT4に少しでも興味があるならぜひチェックしてほしい(※SBI証券、GMOクリック証券、auカブコム証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券での比較)。

 なお、上記のキャンペーンはいずれも専用フォームからのエントリーが必要となるため、忘れないようにしよう!


 このように、楽天証券では国内株式、米国株式、海外ETF、投資信託、債券、先物・オプションなど、FXやCFDだけでなく、投資初心者から専業トレーダーまで、あらゆる投資家のニーズを網羅するきめ細かなサービスが提供されている。楽天経済圏の一員として、楽天グループが展開するさまざまなサービスと連携できるなど、取引以外でのメリットも多く、ワンストップソリューションを提供する楽天証券は、多くの投資家にとって有力な選択肢となるはずだ。

 スペックの大幅改善、ユーザーの声を取り入れた取引ツールの定期的なバージョンアップなどで進化を続ける、楽天証券「楽天FX」の口座をまだ使ったことがない人は、この機会にぜひ口座開設を検討してみて!

●荒地氏への取材・文/森田悦子、編集担当/ザイFX!編集部・上岡由布子
●杉原氏への取材・文・編集/ザイFX!編集部・堀之内智
●撮影/高野広美
主要通貨ペアのスプレッドの狭さやスワップポイントの高さでも人気!
楽天証券「楽天FX」 ⇛詳細データはこちら
楽天証券「楽天FX」の主なスペック
最低取引単位 通貨ペア数 スプレッド
米ドル/円 ユーロ/米ドル ユーロ/円
1000通貨 28ペア 0.2銭原則固定
(9-27時)
0.4pips原則固定 0.5銭原則固定
※相場状況により、原則固定スプレッドの配信を一時的に休止している場合もあります
楽天証券「楽天FX」のおすすめポイント
楽天証券の「楽天FX」は、通常時のスプレッドの狭さが業界上位水準で、主要通貨ペアのスワップポイントの高さに定評があるFX口座です。機能性の高い取引ツールが使える点も、多くのトレーダーから支持されています。スマホアプリに搭載された、通貨ペアの動きを25種類のパターンに分類する「チャートの形状」、1日の値動き・現在のレベル・トレンドが1つの画面に集約され、「ASスピード発注」も使える「サイクルメーター」など、他のFX口座にはないユニークな機能も便利です。楽天証券には、MT4(メタトレーダー4)専用のFX口座「楽天MT4」もあり、さらに総合証券としてFX以外のさまざまな金融商品も取り扱っているので、楽天証券だけで多彩なポートフォリオを構築できるのもメリットです。
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※この表は2025年9月1日時点のデータに自動で更新されているため、本記事の公開時の情報とは異なっている場合があります。最新の情報はザイFX!の「FX会社おすすめ比較」や、楽天証券の公式サイトなどで確認してください

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