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• 2025年03月20日(木)23時01分 ポスト

  【ＮＹ為替オープニング】FRB政策修正急がない姿勢再表明、データを睨む展開

  
  ■注目ポイント
  ・英・イングランド銀行(英中央銀行)が政策金利据え置き、4.5％に決定「段階的で注意深いアプローチが適切」「8人が据え置き支持、1人が0.25％利下げ主張」
  ・南ア中銀、7.5％に据え置き
  ・スイス国立銀、政策金利0.25％ポイント利下げし0.25％、予想通り
  ・米・経常収支(10-12月)：-3380億ドル、7－9月期-3109億ドル
  ・米・新規失業保険申請件数(先週)：予想22.4万件、前回22万件
  ・米・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(3月)：9.0、2月18.1
  ・米・中古住宅販売件数(2月)：予想395万件、1月408万件
  ・米・景気先行指数(2月)：-0.2％、1月-0.3％
  ・欧・EU首脳会議(21日まで)
  ・欧・欧州中央銀行(ECB)経済報告
  ・ラガルドECB総裁「金利軌道の公約しない」「米EUの貿易戦争が成長を損傷する可能性も」

  20日のNY外為市場では連邦公開市場委員会（FOMC）が政策修正を急がない姿勢を再表明し、経済指標の結果を判断していく展開が予想される。本日は米中古住宅販売件数や景気先行指数が相場材料となる。トランプ大統領は4月2日の相互関税を鑑み、利下げが適切との考えをソーシャルメディアで明らかにした。

  英・イングランド銀行(英中央銀行)は金融政策決定会合で、予想通り政策金利据え置きを決定。段階的で注意深いアプローチが適切とした。8人が据え置き支持、1人が0.25％利下げ主張し、ハト派据え置きとなった。欧州中央銀行（ECB）のラガルド総裁は、米国と欧州連合（EU）の貿易戦争が成長を損傷する可能性を警告し、利下げ軌道の公約しないと指摘し、ユーロ売り圧力となった。一方、ドルは堅調に推移。スイス国立銀は政策金利を0.25％ポイント引き下げ0.25％に決定した。フラン高を是正する目的。

  FRBは18日から19日に開催した連邦公開市場委員会（FOMC）で市場の予想通り政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を4.25-4.50％に据え置くことを決定した。パウエル議長は会合後の会見で不透明感が高まる中、FRBの政策が利下げや据え置きなど柔軟に動ける良好な位置にあるとし、「FRBは政策の修正を急ぐ必要はない」と、繰り返した。「FRBはより状況が明らかになるまで待てる良い位置にある」と再表明した。また、インフレ期待は関税が押し上げていると指摘も長期期待インフレが抑制されているとし、関税によるインフレも短期にとどまると見ていることを明かになった。

  声明では、経済活動は引き続き堅調なペースで拡大し、失業率も低い水準で安定。インフレはいくらか高いと指摘した。ただ、「見通しを巡る不透明感が増した」と加えた。「責務目標達成を巡るリスクは均衡」との文言を削除したが、パウエル議長は文言の削除に政策の意味はないと、説明。議長は市場にいくらかのタイトさが見られるとし、FRBは4月から保有しているバランスシート解消ペースの減速する計画をサプライズ発表したため実質上利下げとの見方に長期金利が低下し、ドル売り材料となった。

  当局者は2025年の国内総生産（GDP）成長率見通しを12月の2.1％から1.7％へ引き下げたと同時に、コアインフレ見通しを本年2.8％と、12月の2.5％から引き上げた。スタグフレーションへの懸念が年2回の利下げ予想につながったと見られる。金利見通しでは年2回の利下げ予想で12月から変わらず。

  米労働省が発表した先週分新規失業保険申請件数（3/15）は前週比2000件増の22.3万件と2月半ば以降で最高となった。ただ、予想程増加せず労働市場が底堅い証拠となった。3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は12.5と、2月18.1から低下も、予想を上回った。

  ・ドル・円、200日移動平均水準151円98銭。

  ・ユーロ・ドル、200日移動平均水準1.0724ドル。

  ・ドル・円148円50銭、ユーロ・ドル1.0850ドル、ユーロ・円161円20銭、ポンド・ドル1.2980ドル、ドル・スイス0.8820フランで寄り付いた。

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