昨日は完全にまき戻しの相場展開となってしまった。それは騒動の発信源に近いユーロで顕著となった。ユーロドルは1.35台まで沈んでいたのに、1.37台まで回復。先週の金曜日の下げ分を、完全に取り戻した格好だ。
ユーロ円も上がるには上がったが、戻しは半分程度。米国株も値を戻し、米国債は安全志向のうまみがなくなってしまった。マーケットはほぼレギュラライズしかかっている。私の持っていたドル円なんぞは、一日を通じても30銭ほどしか動かなかった。
まあ動きが乏しくても、とくにアゲインストにいるわけでもない。欧州市場に入って、ドル円を辛うじて81円台で半分やめたわけだが、残りはポジションをつくった83円ちょうどでもよかったが、やはり自分のコストから考えないで、ふつうにタイトなストップ買い戻しを置くことにして、82.65にした。あとは、しばらく様子見するしかない。そこですこし、1月相場の復習をすることにした。
1月の初めは円高の緊張で始まった。ドル円は80円台に突っ込み、ユーロ円は108円台で始まった後、ご丁寧に106円台までダブルトップをつけにいった。これは2009年の年初のパターンと同じで、誰もが円高方向を期待したことの反動がすぐに表れた。2009年は101円台まで戻されたが、今年は83円台で済んだ。
それでも3円弱の値幅のショートカバーは、円ブルだったプレーヤーのやる気をなくさせるには十分であった。1月は株が高かったこともあり、リスク許容度は増していたので格別に円買いをする理由もなく、為替相場は恐怖のない平静な状態が続いた。
ユーロドルが1.30の大台を割り込んで、1.28台までいったのに、1.37台まで約1000ポイントも戻ったのは大きかった。やはりEUの一括債での安心感が高まったものだろう。欧州域内での経済の実態としては、経済指標などは概して悪化しているものが目立ったなかでのユーロの上昇なので、いつなんどき、再び反転、下落に向かうのかは予断を許さないと考えておいたほうがよさそうだ。
そうしたところに、チュニジアやエジプトでの政情不安が拡大してきた。ユーロドルとしては、地理的に近いユーロを売るべきなのか、政治的に近い米ドルを売るべきなのか、いまだにマーケットは混乱している様子である。
まあ、とにかく目先の動きも気になるが、エジプトの政治情勢がはっきりするまでは、ドル円やユーロ円はショート目で見ていたいものだ。今週は週末に雇用統計が控えているので、それまでは相場が動きにくくなることも予想されるが、私のドル円ショートは、まだ続行中である。
今晩はISM製造業やトリシェ総裁の講演などがある。ドル円は81円台ミドルまで下落してきていて、年初の安値に近づいてきている。ようやく緊張感も出てきた(笑)。
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