みなさん、こんにちは。
■ユーロは依然として不安定な展開
前回のコラムでご紹介させていただいたとおり、先週木曜日、2月3日のトリシェECB(欧州中央銀行)総裁のコメントがきっかけとなって、ユーロ/米ドルは反落しました(「混迷のエジプト情勢に相場は急展開!高まる米国株とユーロ/ドルの反落リスク」を参照)。
トリシェ総裁は会見で「重要なのは中期的なインフレであり、短期的なインフレではない」と発言し、市場が期待していたユーロの金利先高感がはく落した形となっています。
「EONIA(ユーロオーバーナイトインデックスアベレージ)金利(※)」は下落し、ユーロは1.3862ドルの高値から下落しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
特に「EONIA金利」の下落は激しく、2月1日(火)に1.318%だったものが、わずか2日後の2月3日(木)には0.526%となっており、ユーロ金利上昇という支えがなくなったユーロ/米ドルは上値の重い展開となっています。
(※「EONIA (Euro OverNight Index Average)」とは、銀行間市場のすべてに夜通しの保証のない貸出トランザクションの重量平均として計算される有効な翌日物レートのこと)
■2011年最大のリスク「G-zeroの世界」とは?
さて、ヘッジファンドの友人との会話で時折話題になる言葉の1つが「G-zero」というものです。
「G-zero」とは、米国の地政学リスクを研究するユーラシアグループが今年のリスクのトップに挙げた言葉で、「G7」や「G20」が世界をリードすることのできない世界を意味します。
彼らのレポートによると、2011年のリスクは以下のとおりとのこと。
(1)G-zero
(2)欧州
(3)サイバーセキュリティー
(4)中国
(5)北朝鮮
(6)資本規制
(7)米国のねじれ
(8)パキスタン
(9)メキシコ
(10)新興国市場
今月に入ってユーラシアグループのレポートが話題になっていますが、その理由がエジプトのデモです。「G-zero」の世界においては米国のパワーが低下し、世界のどこにも強烈な取りまとめ役がいないことを市場が再認識したわけです。
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