■当面は中東情勢の動向を注視する必要がある
さて、個別の通貨を見てみましょう。
まず、中東情勢の混乱でアメリカの長期金利(10年もの国債の金利)が急低下していることで、米ドルに売り圧力がかかっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
特に、対円では84円台にまだまだ売り注文がまとまってあるため、上値が重い。短期的には、米ドル/円の戻り売り戦略はより有効になってきたと思っています(「日本国債格下げ後の動きで円買い需要の強さが確認できた。米ドル/円は戻り売り!」を参照)。
また、地震の影響もあって、NZドルが下落しています。
ニュージーランドは景気がなかなか上向いてこない状況にありましたが、地震がさらに景気に暗い影を落としており、一部には3月に利下げするのではないかという観測も出てきています。
したがって、NZドルは下がったからといって、安易に買わないほうがよいのかもしれません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 日足)
また、ユーロと英ポンドはインフレ進行を受けて利上げの可能性が高まってきており、その影響でやや強めに動いています。
ただ、これらの国も中東情勢の影響を受けており、買い材料と売り材料がぶつかり合って、乱高下するかもしれません。
いずれにしても、当面は中東情勢の動向を注視しながら、慎重に取引する必要がありそうです。
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