しかし昨日は原油相場に振り回される一日となった。昨今はインフレが問題になってきているだけに、原油価格が上がったからといって、リスク許容度の増大と称して、喜び勇んで株を買っていくわけにもいかなくなってきたようだ。すなわち単純なリスク相場とはかけ離れた相場展開になってきつつあるようだ。
中東でもインフレが貧困を助長していることがクローズアップされて、いよいよ原材料品の価格高騰は世界経済の足を引っ張るものだという認識が出てきた。サウジアラビアでは国王の帰国と同時に、インフレ対策として公務員の給与15%上げることも発表された。そのような状態なので、原油相場が上昇してくるとマーケットは機敏に反応し、株安とドル安に向かうことになる。
そうしたシナリオを持っていながらも、昨日の欧州序盤では苦しい思いをした。私はすでに1.3740でユーロドルのロングポジションを持っていたのだが、ちょうど原油価格が高騰を始めた。WTI先物はついに100ドルを突破してきて、そのままストップロスの買い戻しを誘発した。102ドル台まではあっという間に飛んだ。
欧州株はいうに及ばず、グローベックスでの米国株も急落を演じることとなった。ところが、ユーロドルがブチ上がる番であると期待しながら見ていたのに、何とガッカリなことに下攻めをしているではないか!ああ、拍子抜け。
運よく私の売りのストップ注文の置いてあった1.3700はつかずに済んだが、ドル売りの効果よりも株の急落によるリスク回避でのユーロ円の売りのほうが大きかったのだろう。その割りにはドル円はやっと81円台に突入した程度。ドル円はそれほども落ちていない。
その後、ようやくユーロドルも上がり出して、1.38台を目指す動きとなった。そもそもが1.40台を目指して購入したユーロロングつもりだったはずだが、一度、下サイドを見てしまっただけに、ちょっと気持ちが萎えそうになった。ここで利食い千人力を発揮するかどうかかなり迷ったが、そもそも1.4乗せまで見越していたわけだし、ロスカットだけ、ちょびっとでもお金の残る1.3750に上げるだけにして、就寝した。
本日も原油価格がどうなるかの相場展開にならざるを得ないだろう。経済指標はアメリカのGDPの改定値だけなので、あまり注目は集めることはない。今週に入ってからは欧州時間の午後から動き出すことが多いので、夜の9時以降は画面に張り付いて見ていよう。原油が再び100ドル突破しそうならば、どんなに高くてもユーロドルを買い増してみようと考えている。
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