正直、途中の段階でよくわからない部分もありますが、3月の85円台までの上昇が81円レベルから本格化していることを考えると、81円台半ばあたりから82円台前半あたりを1つの下値のメドと考えておきたいと思います(はずれたら、すみません!)。
イメージとしては、米ドル/円もその後、他のクロス円に少し遅れて「レンジ相場」になるのではないかと思っています。
ただ、来週25日(月)に米国の新築住宅販売件数、26日(火)にS&Pケースシラー指数が発表になります。
そこで、米国の住宅市場の低迷が明らかになると、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げがますます遠のいて、さらに米ドル安が進むかもしれませんので、注意しておきたいところです。
■南欧の財政懸念があっても、ユーロが買われるワケは?
最後にユーロについて書いてみます。
ユーロ/米ドルの上昇が止まらず、約1年ぶりの高水準となっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
最近、ギリシャなど南欧諸国の長期金利(10年もの国債の金利)が急上昇しています。それだけ財政が危ないと金利・国債市場が警告しているわけですが、為替市場はまったく意に介しません。
この点については、ギリシャなど財政懸念のある国が、EU(欧州連合)やIMF(国際通貨基金)から支援を受けることで、当面の資金繰りにメドがついているからだと思います。
もし、そうでなければ、資金調達ができないのではないかという懸念から、ユーロは大きく売られていたと思います。
以前も申し上げたかもしれませんが、この「PIIGS」の問題は、当面は横のほうにおいて考えたほうがよいと思います。
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