(「平田啓氏に聞く(1) 外国為替は売るべし! 1ドル=50円になっても不思議なし!」からつづく)
米ドル/円は今年、値動きが少ない通貨ペアになるかも…と平田さんはインタビューで明言。ならば、我々個人投資家はどの通貨ペアを取引すべきなのだろうか?
「金利相場」になる今年、第一の注目はユーロだ!
「今年、私がテーマになりそうだと思っているのは金利。今年は各国とも金利を上げようとする金利相場になりそうです」
平田さん曰く、金利相場とは、金利引き上げを発表した国の通貨が買われる現象のこと。
リーマンショックの余波で各国とも金利を低く設定している。欧州でいえば、輸出大国であるドイツのような国にとっては、金利を低くして通貨安にしておいた方が輸出に有利だが……。
「ですが、ユーロは構成国が多く、ドイツなどの事情だけでは金利を決められません。すでにユーロ圏の一部の国では金利を低くしたことによって、インフレが深刻化しているのです。それを考えれば、利上げせざるをえませんね。
すでに、ユーロの利上げ期待によりユーロ/円は一時123円台まで、また、ユーロ/米ドルは1.47ドル台まで上昇しています。ユーロは今後も上昇する可能性がありますよ」(※)
平田さんは今年の大きなポジションをユーロ/円の買いで考えているという。平田さんを見習ってユーロ/円を2~3ヵ月の長期保有する前提で買うのもよいだろう。
(※編集部注:本記事の取材は2011年4月28日に行いました。取材後にユーロは下落しており、本記事を編集している5月12日20時現在、ユーロ/円は114円台、ユーロ/米ドルは1.41ドル台を推移しています。5月13日21時からの生放送番組「ザイFX!TV(原宿) 現役美人東大生と元プロの外為ディーラーが今年の為替とFXの勝ち方についてズバリ答える!」では、最新の相場動向を踏まえた平田さんの見解をお伝えします。本記事文末にも詳しいお知らせがあります。)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 週足)
金利相場で魅力が高まる資源国通貨だが…
さらに金利相場には、もってこいの通貨ペアがあるのだとか…。
「金利相場で強いのが、豪ドルやカナダドルなどの資源国通貨。原油や金も高くなってしますし、それを受けて人気が集まりやすいんです」
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 週足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:加ドル/円 週足)
ただし、資源国通貨を買うのならば1~2ヵ月の単位で慎重に取引すべきだという。そもそも、豪ドルやカナダドルなどのマイナー通貨にはあまり手を出すべきではないのだとか。
「マイナー通貨は為替市場全体で取引されている量も少ないです。だから、情報も少なかったり、情報が入るのが遅くなったりします。突発的な出来事があると暴落することだってあり得えます。
スワップ金利がもらえたりするのでお得感がありますが、安易に高金利通貨を買うのは危険なんですよ」
スワップ狙いで外貨を買っていた人はリーマンショックで損をしたように、高金利通貨を持ち続けるのは相応のリスクを背負うことになる。
「スワップ狙いの高金利通貨買い」はなぜ危険なのか?
「私はスワップ狙いの高金利通貨買いを基本的には推奨していません。
スワップ金利でもらえるお金よりも為替変動の方が大きいですし、前回述べたとおり、円はずっと高くなり続けている通貨です。だから、長期保有していると必ず損をする」(「平田啓氏に聞く(1) 外国為替は売るべし! 1ドル=50円になっても不思議なし!」参照)
豪ドル/円やカナダ/円を買うにしても、限定的に取引すべきですね。“ヒットアンドアウェイ方式”で、利益が出たら小まめに利益確定した方がいいでしょう」
『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiと現役東大生が作ったFXノート』
3日目の講義「シンプルトレードで勝つ投資家になる!」より
うかつに高金利通貨を買うと暴落に巻き込まれたり、思わぬ損を被ることがある。そのリスクを考えた上で取引をすべきなのだ。
「現在は、金も原油もかなり高い水準で上昇トレンドの真っただ中にあります。ですが、トレンドは必ずいつか終わるもの。私が警戒しているのは上がりすぎです。いつか調整する局面が来ますから取引するのは秋口までの方がいいでしょう」
上がり続ける相場では、いつか暴落する局面が来てもおかしくないのだ。なので、取引する場合はきちんとストップロスを入れること。それならば、損失は限定的になるので、恐れることはない。
暴落を怖がらずに儲けるトレード法とは?
「それに暴落でも儲けるチャンスはありますよ。
暴落には『半値戻し』という規則性を利用しましょう。下げ切ったところからだいたい下落幅の半分ほどは戻るものなんです。それを知っていれば、暴落相場も大丈夫です」
平田さんは07年のサブプライムショックのときに米ドル/円を買いで保有していた。そのポジションは損切りを余儀なくされたがその後、半値戻しを利用してしっかりと儲けることができたという。
『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiと現役東大生が作ったFXノート』
3日目の講義「シンプルトレードで勝つ投資家になる!」より
今年も暴落の可能性は十分! だが、それがチャンスだ!!
半値戻しを狙うときのポイントとは?
「ローソク足をしっかり見て、下げ止まったと確認できた次の足でエントリーすることでしょうかね。早とちりしてしまうと、暴落に巻き込まれることになりますから。詳しくは瀧口さんとの本(めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiと現役東大生が作ったFXノート)で解説していますから、読んでみてください」
近年はサブプライムショック、リーマンショック、ギリシャショックと暴落の話題は尽きない。今年も暴落がある可能性は十分だという。
「もともと年に何回か暴落はあるものなんです。それに、景気が良くなってきたとはいえ、アメリカの状況は芳しくないですし、ユーロ圏だって、スペインやギリシャの問題が山積み。何かのきっかけに暴落してもおかしくありません。
でも、そういったときは怖がらずに半値戻しを狙えばいいんです」
大きな値動きがあると、損をする可能性も高くなるので個人投資家は怖がりがち。だが、半値戻しを知っていれば、暴落相場だって怖くはない。
平田さんと瀧口さんの『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiと現役東大生が作ったFXノート』には、平田さんの実践的なテクニックが盛りだくさん。
さらには、平田さんの講義を受けた東大生の瀧口さんが、その内容をノートにまとめてくれている。
FX初心者にも、カンタンに実践できるよう、シンプルな内容になっているので、FX初心者のみなさん、これから平田式FXを取り入れてみてはいかがだろうか。
(取材・文/上野智(ミドルマン) 撮影/堀内慎祐)
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米ドル/円 スプレッド | ユーロ/米ドル スプレッド | 最低取引単位 | 通貨ペア数 |
0.2銭原則固定 (9-27時) |
0.3pips原則固定 (9-27時) |
1000通貨 | 20ペア |
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米ドル/円 スプレッド | ユーロ/米ドル スプレッド | 最低取引単位 | 通貨ペア数 |
0.18銭 | 0.3pips | 1通貨 | 34ペア |
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米ドル/円 スプレッド | ユーロ/米ドル スプレッド | 最低取引単位 | 通貨ペア数 |
0.2銭原則固定 (9-27時・例外あり) |
0.3pips原則固定 (9-27時・例外あり) |
1000通貨 | 30ペア |
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※スプレッドはすべて例外あり。この表は2024年12月2日時点のデータをもとに作成しているため、最新の情報とは異なっている場合があります。最新の情報はザイFX!の「FX会社おすすめ比較」や、各FX会社の公式サイトなどで確認してください |
総合ランキング4位~10位、「取引コスト(スプレッド)」「スワップポイント」「初心者におすすめ」などの主要な項目ごとのランキングは、以下の記事をご覧ください。
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