こんにちは。
■マーケットの調整色が濃くなる中でも、キウイは堅調に推移
先週のコラムで危惧したとおり、米ドル/円は牛歩ながらもジワジワと値を下げ、今週は節目の80.00円を割り込む展開が続いています(「米経済失速で市場のセントメントに変化が出てきた。ドル/円は再度の80円割れも…」を参照)。
この米ドル/円の下落は、6月3日(金)に発表された米国雇用統計の結果が芳しくなかったことも要因の1つで、発表後は米国の株式市場も軟調に推移し続けています。
そのため、マーケットはしだいに調整色が濃くなっており、いったん上げ足を緩めていたスイスフランは再び堅調な展開となっています(※)。
(※編集部注:下の米ドル/スイスフランのチャートでは、チャートが下がるほど、スイスフランが上がる(米ドルが下がる)ことになる)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/スイスフラン 日足)
こうした環境下で、リスクアセット通貨である豪ドルあたりは値を下げつつあります。
その一方で、NZドル/米ドルは依然として堅調に推移しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/米ドル 日足)
6月9日(木)早朝にRBNZ(NZ準備銀行)の金融政策決定会合が開催されましたが、政策金利はコンセンサスどおりで、2.5%の据え置きとなりました。
ただ、その後に公表された声明で、RBNZのボラード総裁は「インフレ抑制に向け今後2年間で利上げが必要になると認識」とコメントしており、マーケットはこのややhawkish(タカ派)なコメントに反応し、キウイ(NZドル)が選好されています。
一時、NZドル/米ドルは0.8245ドル、NZドル/円は66.10円まで上昇しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 日足)
米国株式市場が軟調な展開であることは気になりますが、米国株が大きく崩れないかぎりは、NZドル/米ドルは底堅い展開が続くのではないでしょうか?
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