
■上昇がどこまで続くかが注目ポイント
米ドル/円は2月1日(水)安値から急反発、3月13日(火)現在、82円を超えて、高値を切り上げる堅調なアップトレンドを続けています。

(チャート出所:インベストメントテクノロジーズ「Egde Trader」)
市場におけるトレンドは、その市場に参加する投資家の集団心理によって形成されます。
そのため、一旦形成されたトレンドは、容易には転換せず、そのトレンドを継続しようとする力が働きます。
そして、この上昇がどこまで続くのかという点が目下の注目ポイントとなるわけです。

(チャート出所:インベストメントテクノロジーズ「Egde Trader」)
■相場の「調整」は必ずやってくる
私は前回2月27日(月)掲載記事の中で、「2月1日安値から始まった米ドル/円の急反発が、それまでの長期的な米ドルの下落に対して、相場がバランスをとろうとして起こっている可能性がある」と紹介しました(「米ドル/円はなぜ急反発したのか? 相場がバランスをとることの意味とは?」参照)。
それでは、3月13日現在、次に起こる米ドル/円のバランスをとる値動きとはどのようなものでしょうか?
市場の価格変動は、常に上昇と下落を繰り返し、そこにはある一定幅の反対方向の値動きが形成されています。アップトレンドの中にも下落による押しが形成され、ダウントレンドの中にも上昇による戻りが形成されるのです。
一般的に、トレンドに逆らうようにして起こる、この反対方向の値動きを「調整」と呼び、過去の相場の中に、その調整の幅を確認することができます。
■3割押し、5割押し、7割押し、そして、フィボナッチの押し
相場の中で調整幅を表す言葉として、「3割押し、5割押し、7割押し」といった言葉がありますし、「フィボナッチの押し(戻し)」という言葉もあるように、そこには確率的な偏りが確認できるのです。
たとえば、「3割押し」とは、ある安値から100pipsの上昇を形成した相場が、高値を付けた後で30pips下落して、再び反発上昇を始める状態を指します。
これが5割や7割であれば、50pipsの下落や70pipsの下落ということになります。相場はいつもある一定幅の反対方向の値動きを始める可能性があるのです。
フィボナッチの押し(戻し)とは、イタリアの数学者「レオナルド・フィボナッチ」が発見した不思議な数列による押し(戻し)の割合のことであり、38.2%、50%、61.8%という数字が代表的に使われます。
つまり、100pipsの上昇に対して38pipsの下落や62pipsの下落を見せる可能性があるということです。
ここで申し上げたいのは…
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