昨日の欧州時間ではドル円が強かった。クロス円が強いから仕方がないのだが、私としては、株価や原油価格といったリスクの高いものの値段が高止まりしているとはいえ、さらなる高値追いの方向に動いていないので、外部環境に変化はないと判断して、どうしても円売りでついていきたくなる。だがそれゆえに為替相場のほうが仕掛け的に走っているだけで、そのうち訂正に向かうのではないかと思ったりする。
そこで懲りもせずに、私はドル円をちょこっと売ってみて、10ポイントアゲインストですぐにロスカットを繰り返したりする。83.70でもダメで、83.90でもダメだった。損失幅が小さいのであまりダメージはないとは言え、あんまりフェイバーにもならずに相場だけが上昇してしまうというのはなんとも気分が悪いものである。おまけに84.10でも売ろうとオファーしていたのだが、これのほうは売れないのだ。
中古住宅の数字が出て、こちらが予想よりも悪かった。昨日の住宅着工の数字と同じで、これでドルも下がるだろうと、83.88で突っ込んで売っていった。しかし10銭ほどしか下がらない。そのうちバーナンキ議長がドル相場はそのうち上がってくるだろうなどと発言したものだから、為替相場のほうは動いていなかったが、怖くなってやめてしまった。まあドル円としては、半分近くは取り返したのだが、朝、起きて相場を見ると83.30くらいまで下がっている!まったく不愉快。
今朝は日本の貿易収支が出た。今年に入ってから日本の貿易赤字が円売りの一助ともなっているので、注目を集めている。昨夜も84円台まで行ったように、市場の期待は貿易赤字の継続である。市場予想が1000億円を越える赤字幅だったのだが、結果は330億円の黒字となった。これはかなり想定外である。そういうわけで円売りに励んでいた根拠の一つがふるい落とされることとなって、ドル円は急降下。
しかし83円台を割り込むまでには至らず。私も82円台に突入したら売り込もうと思っていただけに、ちょっとがっかり。ドル円が底値を打ったのではないかとの安心感から、かねがね買いたいと思っていた人々の買いも誘発し、ドル円はリバウンドしてきた。しかし83円台のミドルまでだ。ランチタイムの中国の製造業の指標が発表されて、それが前回よりも悪化していたということで、中国経済のスローダウンが意識される展開になってきた。
なんとか円売りポジションをつくらねば!株価の下落とともにリスク回避の観点からドル円も再び安値攻めとなっている。欧州時間にはいるとドル円も82円台のようやく突入してきた。これから欧州時間にかけて円の買い戻しがどこまで進むのかを試すこととなるのだろう。私としてはユーロ円のショートのほうが面白そうだと思って、109円台後半でポジションを仕込んだ。
というのも、昨日ユーロ円は111.41まで行った後にニューヨーク時間だけで110円割れ寸前までふるい落とされている。それだけに、ユーロロングのシコリが相当にダメージを受けていそうだということである。ユーロ円の下落が一気に円相場を円高にもっていく可能性も高い。今のところ108円台まで急降下し、安値にステイしている。
今晩も住宅関連のデータが出る。住宅価格指数だが、やはりあまり大きな改善は見込まれないであろう。それでどこまでリスク回避が進むのかが問題である。最近の米国株も日本株も1日の変動幅が極めて小さい。この小さいレンジ相場を打破して、さらに安値追いの展開となるだけのパワーがあるかどうか。
米国株が大きく値下がりでもしてきたならば、それを確認したら、さらにユーロ円のショートポジションを増やしたいところである。ユーロ円で3円級、ポンド円では5円級の下げ相場に巡り会えるかもしれない。それだけ調整すべきポジションもたまっていようといそうだし。思わず捕らぬタヌキの皮算用モードに入っている(笑)。
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