(「FX友の会 in 東京 2012」レポート(2)オプション取引の情報がFXに活かせる?」からつづく)
まさかの占星術!?
元ディーラー2人の迫力ある話に半分ノックアウトされつつ、次はなにかな? と期待していると、ここでまさかの占星術!?
登壇されたのは、元バンク・オブ・アメリカのディーラー・山中康司さん。ラジオNIKKEIでおなじみのアナウンサー・叶内文子さんが司会を担当されます。
タイトルは、「やさしい金融占星術入門」。
元ディーラーの山中さんは、トレードに関してはプロ中のプロのはず。
なぜ、ここで乙女チックなイメージが漂う占星術なのか…
なんでも、ザイFX!の「FX取引ツールを本音でレビュー」でおなじみのトレーダー・バカラ村さんも山中さんの占星術の大ファンなんだとか。
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いったいどうやって占星術をトレードに活かせば良いのでしょうか?
山中さんいわく、「占星術は、テクニカル分析みたいなもの」とのこと。
過去15年くらいのマーケットの動きと天体の動きを統計処理して相関を計算して、相関が70%以上あるモノだけを採用し、参考にしているそうです。
「相関があれば、占星術だってほかのものだって何でもいい。以前は、“雨が降れば米ドルが売られる”という相関があったものだから、ディーラー時代に、雨という理由だけで、ドル売りを仕掛けたこともある(笑)」と語る山中さん。
ただし、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析を駆使した上で、もうひとつのエッセンスとして5~10%程度の割合で占星術を使っているとのことですので、なんでもかんでも占星術任せにしているわけではありませんよ。
占星術は、あの伝説のトレーダーも使っていた?
この占星術、「占いじゃん!」とバカにすることなかれ。
なんと、欧米では占星術を元に運用しているファンドも実際に存在し、かなり周知のトレード手法らしいのです。
たとえば、占星術を使っていた有名トレーダーとして真っ先に山中さんが挙げたのが、ギャン氏。
ギャン氏は、1900年台前半に活躍した伝説的な米国のトレーダー。一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ディーラー時代の山中さんは、海外支店のアナリストがトレード判断に占星術を取り入れているのを見て、独学で占星術の勉強を開始。
1万ドル分の占星術に関する書籍をドサッと輸入し、デスク周辺に積み上げていたところ、「バンカメ(バンク・オブ・アメリカ)は、占星術で相場を張っている!?」なんてウワサが流れたこともあるとかないとか。
…おそるべし! 占星術。
マーケットも天体もポイントは「サイクル」
そもそも天体は、地球が約24時間かけて1回自転し、月が約1日かけて地球の周りを公転するように、それぞれが一定のサイクルで動き続けています。
そういえば、2012年6月には、月が太陽をまるっと隠してしまう、「金環日食」もずいぶん話題になりましたよね。
古来より、そうしたサイクルを持つ天体の動きを見て、我々人類は、暦を作ったり、農作業や航海に使ったりしてきました。
つまり、天体のサイクルと人間の生活は、切っても切れない関係にあるということ。
「相場も同じ」と山中さんは言います。
たとえば、土星と木星の会合周期は、日本の景気動向と一致している、水星の動きと円高の相関は70%くらいあるなど、天体と相場、景気との不思議な一致は、さまざまなところで見られるそうです。
詳しい話は割愛しますが、人類が古来から意識し、身近に感じてきた天体サイクルと人類が作り出し、人類によって動かされている為替マーケットに相関があっても、不思議ではないような気がします。
なんだか、壮大な感想になってしまいましたが…
山中さんが趣味(?)で作成している「アストロカレンダー」は、ホームページからどなたでもご覧いただけます。
興味のある方は、ぜひ検索してチェックを! 占星術で見るとトレードをしない方がベターな日、などという日もあるようですよ。
(「FX友の会 in 東京 2012」レポート(4)一生忘れられない紳士のテクニカル講演!」へつづく)
(取材・文/ザイFX!編集部・向井友代 撮影/和田佳久)
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