昨日の私は取引をやらないことを決め込んで、相場の様子見に徹していた。QE3と日銀の追加緩和の後で、マーケットの動きが材料出尽くしということでリスクオフの状態に向かうのか。それともリスクぱんぱんの状況からさらにリスクテークしていく余地があるのかを見極めるためだ。
調子に乗ったリスクテークは一服の様相。ユーロドルは1.31台の後半まで見て、1.30台で落ち着いている。ユーロ円は103円台まで上昇して、そのまま。欧州株も米国株も先週の金曜日に今年の最高値を付けた後、多少は利食い売りにさらされているものの、絶対的な水準は高値圏での張り付きと変わらない。
そして原油価格もQE3の直後にWTIでは100ドル台まで乗せて、その後は調整していると言われながらも96ドル台から97ドル台を中心にした動きが続く。ハッキリ言って高いままなのだ。
しかしこうしたなかでも、変化は原油価格から現われた。前日にアメリカの戦略備蓄分の放出が話題になったが、それ以来、原油相場は上値追いをやめており、どちらかというとロングポジションの解消から下値不安がどことなく出てきていた。
アジア時間に96ドル台でやっていた原油価格が、欧州時間になると95ドル台でも値保ちが悪く、94ドル台に突入。コモディティ価格を抑えようとすることは、実質的にはタイトニングと変わらない。
金融緩和とは真逆のことをやろうとしているわけだ。ともあれ原油価格の下落はリスク許容度の減退につながる。つまりどういう経緯をたどろうと、リスク性の高いものからは資金が逃げる方向でワークせざるをえないということだ。
何もやらないでおこうと決めていた私であったが、我慢できずにリスクオフのポジションを作りたくなった。そしてもうすでに下がりはじめてはいたが、ユーロ円を103.22で売りこんでいった。アジア時間の高値が103.64だったので、買戻しのストップ注文を103.65で置いておく。
ニューヨークオープンまでに原油価格は93ドル台まで沈んで、それにつれてリスクオフも進み、欧州株は調整モードへ。グローベックスでの米国株もやや安い。ユーロ円は103円台を割り込んだ後も、値戻しがない。私は40ポイントほどのリスクを取っていることになるので、やはり狙いは1円幅ほど欲しいところだ。
102円台の前半を狙っていたのだが、あまり持っていかれることもなく、気持ちよく1円幅の102.22で利食いできた。ニューヨーク市場になってからは、むしろ小動きになったといってもよいほどに動かなくなった。一方で原油価格は91ドル台まで差し込んだ。原油の在庫量が予想を上回る積み増しだったのも、ただでさえ弱っていた原油相場の軟化を招いたようである。
本日は午後になってからリスク回避の動きが強まった。中国株がQE3後のゲインをすべて吐き出し、再び年初来の安値に迫る状態。こうなると日本株もひとたまりもない。日経先物はナイトセッションで9000円の大台を割り込んでおり、ますますリスクオフの姿勢が強まっている。
ユーロ円は昨日の欧州時間と同じく、ほとんど戻りらしい戻りを作らずに101円台の前半まで押し込まれている。原油価格は90ドル台にまで突っ込んで、ユーロドルも1.29台のミドルまで差し込んだ。こうなってくると依然として今年の最高値圏でステイしている米国株がなんだかなぁと思えてくる。
これが本格的に落ちる局面をとらえて私も本格的なユーロ円かユーロドルでのショートメークに是非にも励みたいものだ。今晩も経済指標よりも原油価格など、リスク重視の相場展開となるであろう。
日本時間 17時30分
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