■83.00円のバリアを突破すれば、円安が加速か
みなさん、こんにちは。
先週(11月19日~)の米ドル/円は、83.00円のバリアに阻まれて、調整局面に入りました。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
11月28日(水)、一時81.68円まで値を下げましたが、米国株の反発に連れ、値を回復。結局82円台でニューヨーク市場はクローズしました。
83.00円のバリアが依然、上値を抑えていますが、円安の流れは変わらず。
今回の調整も大きな値幅をともなったものではなく、時間調整に終わり、再び83.00円のバリアを試しにいく展開になりそうです。
83.00円のバリアを突破できれば、円安の流れが加速し、2012年高値の84.18円を超える円安が現実的になるでしょう。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
■ユーロ/円も一時107円台を回復
欧米ヘッジファンドの注目が米ドル/円に集中している中、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)もじわじわと上昇しています。
ユーロ/円は11月26日(月)に107円台を回復した後、一時107.16円まで上昇し、こちらも流れは円安。
【参考記事】
●ユーロを取り巻く環境に大きな変化!!上昇中のユーロ/円は108円も見えてきた(10月18日、西原宏一)

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足)
ユーロに関しては、ギリシャ問題が再び取りざたされ、ヘッドラインに振らされて不安定な展開を続けています。
しかし、このコラムでも何度か取り上げたとおり、当局が問題を先送りして時間をかけていくうちに、OMT(国債買い入れプログラム)を始めとしたセーフティネットが徐々に整いつつあり、テールリスク(※)が大きく後退しました。
(※編集部注:「テールリスク」とは発生確率は低いが、発生すると巨大な損失となるリスクのこと)
■市場のテーマは「欧州債務問題」から「米国の財政の崖」へ
そのため、ユーロ/米ドルは解決しなければいけない問題を山積みしているわりには、下値は極めて限定的で、本稿執筆時点でも1.29ドル台ミドルのユーロ高値圏で推移しています。
ただ、節目である1.3000ドル台の回復には至っておらず、ユーロ/米ドルは長らく一目均衡表の日足の雲の中での推移が続いています。

(出所:CQG)
当面は、1.2700~1.3000ドルのコアレンジの±100ポイントで推移する可能性が高く、マーケット参加者の注目は「欧州債務問題」から「米国の財政の崖」へ移行しています。
ユーロ/米ドルがレンジ内で推移する中、円安はユーロに対しても進行。
ユーロ/円は現状、週足で一目均衡表の雲の上限に阻まれて上値を抑えられています。

(出所:CQG)
ですから、一時的な調整の可能性もあるのでしょうが、米ドル/円同様、ユーロ/円も流れは円安です。
豪ドル/円も底堅く推移していますが、こちらは12月4日(火)のRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])による政策金利発表に注目。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:豪ドル/円 4時間足)
現状では、マーケットの利下げ織り込み度は50%となっています。
大きな円安の流れの中、米ドル/円に加えて、ユーロ/円の動向にも注目です。
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