みなさん、こんにちは。
円安の動きに一服感が見られています。そして、タイミングよく日本の要人からの発言も出てきました。この背景について、考えてみたいと思います。
■甘利経済再生相が円高けん制発言をした理由は?
今週(1月14日~)に入って甘利経済再生相は、「円安は、国民生活にマイナスの影響も」と発言しました。
これについてですが、まず、日本は現在経常収支が黒字となっています。これは所得収支が大きく黒字になっていることなどによる影響なのですが、問題は貿易収支です。
こちらについては、赤字が続いているのです。輸入が増えていることが一因と考えられます。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:その他地域主要経済指標の推移)
なぜ輸入が増えているのか? これは、原材料価格が上昇していることや原発再稼働のメドが立たず、エネルギーコストが高まっているからと考えられます。
これらを勘案すると、輸出をしている製造業にとって円安は望ましいことなのですが、国全体でみると円安はデメリットが多いとも考えられるわけです。
ですから、甘利経済再生相がこれ以上の急激な円安を懸念して発言したという可能性があります。
■85~90円の「石破レンジ」にマーケットが注目!?
また、石破自民党幹事長は、総選挙後に「(為替について)85~90円にどうやって収めるか考えなければならない」と発言。
このことから、マーケットの一部では、米ドル/円の85~90円が「石破レンジ」として注目されているようです。
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
本来政治家は、具体的なレンジについて言及するべきではないと言われています。それは、数字を言ってしまうとマーケットがその水準までなら政府は容認していると考えることで、急激な動きを起こしてしまうことがあるからです。
にも関わらず、なぜこのような発言をしたのか? ひとつ考えられる理由として…
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