最近は欧州時間でドル円は下方向を攻めることが多くなった。あまり過信するのもいかがなものかなのだが、当面それがワークしている間は私もそれにならいたいと思う。昨日の欧州序盤ではドル円は92.40あたりだった。アジア時間を通じてずっと堅調だったこともあり、それなりにロングポジションもたまっていそうだ。下向きの動きにはもろいかもしれない。そういうわけでドル円をショートに振って行った。
ドイツの失業率が予想よりも悪かったことでユーロ売りになった。そしてユーロ円の下げにツラれる形でドル円も下げ始めた。前日も前々日も91.14で下げ止まっているので、どうしても91円台突入を前提として考えてしまう。結果的には92.00までしか下げなかったので、多くのプレーヤーが困惑させられたことだろう。ドル円はそのまま92円台の前半でウロウロしているものだから、なかなかポジションを手じまう理由もわいてこなかった。
アメリカに経済指標は総じて良いものが並んだ。もうドル円は自分のコスト近辺まで上がって来ている。今日はここまでか、ということで、そろそろゲットアウトを考えないと行けない。0時過ぎにIMFがアメリカの経済見通しを下方修正したにも関わらず、ドルが下がることはなく、むしろ底堅く見える。私は翌朝に用事があるので、自分のコストである92.40に買い戻しのストップ注文を置いて寝た。
夜中に米国株が上昇し、ダウ平均は歴史的な最高値を更新した。それでリスクテークが盛んになる場面もあって、ドル円は92円台の後半まで上昇。私の損切りも当然ついた。3月に入ると、先延ばししていた歳出の強制削減の問題が浮上してくるが、それが上院で代替案を審議しているということで盛り上がったようだ。
期限が来てもどうせまた先延ばしするのだろうという楽観的な観測が強くなっているので、誰も心配しなくなってきた。ニューヨーククローズの直前に、上院で採決を取るべき動議が否決されたことで、残り少ない時間で一気にリスク回避の動きが強まった。米国株は急落し、前日比でマイナス転するまでに売り込まれた。ドル円やユーロ円も売られたが、それほども深押しはなかった。
昨日のニューヨーククローズがそんな感じで嫌な引け味を残したのに、今日の東京市場では日本株も強く、ドル円も強い。私としてはリスクオフの方向で構えていたのだが、ちょっと意外な動きだったのでかなり拍子抜け。他のアジアを見ると、中国もインドも韓国も、株価は大きく下げている。ちょっと気持ち悪いので、海外市場までは手を出さないようにした。
今晩も経済指標よりもアメリカの議会の行方や、米政府要人の発言が相場の方向を決定しそうだ。私もどうせ先延ばしをするだけで強制削減など起こらないだろうと考えているが、昨日のIMFが指摘したように歳出がカットされることを前提に考えれば、確かにGDPにとっては大きなマイナスになる。
本来であればもうちょっと真剣なまなざしを向けないといけないのかもしれない。しかし市場最高値を視野に入れるほどの位置についてきた米国が高値攻めを始めたら、また真剣味がなくなってしまうのだろうなぁ。そのときは何でも数字のついているものは買っておけというリスクテークが再燃するのだろう。
日本時間 17時30分
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