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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ユーロドルは1.36台へ上伸、
様子見つつリスク回避の円ロングか

2013年10月03日(木)15:23公開 (2013年10月03日(木)15:23更新)
持田有紀子

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 昨日はアジア時間で日本株が大きく落ちた。アメリカのシャットダウンの問題は相変わらず進展はないので、やはり前日に発表した消費税の引き上げが直接的にも間接的にも影響を与えているのだろう。そもそも発表直後はそれほども株価下落につながらなかった。言うまでもなく、増税は既定路線なので、すでに相場に織り込み済みだったとも言える。しかし消費税が上がることは可処分所得の減少にもなるので、実質的な金融引き締めと変わらない。

 それがあからさまに出てきたのが昨日のアジア時間でもあったと思う。為替相場ではそれまではドル安という流れで来ていたものが、円の独歩高と変わったのだ。ドル円が安いのは今までどおりで、ユーロドルがオフトップ。1.35台を割りこみそうな勢いでもあった。結果としてユーロ円が安いのだが、こうした円高の動きが日本株の下げに貢献したという意味合いの方が大きいだろう。

 欧州時間でも円の独歩高は続き、ユーロドルはECBの金利会合を控えていることもあって、なかなか上値攻めはしにくそうであった。私もユーロ円でちょこちょことショートを作ってみては、15ポイントほど下で買い戻すと繰り返している。ニューヨーク時間になったらドル円に切り替えようとは思っているものの、ドル円自体の値動きにあまり勢いが感じられないので、なかなかエイヤァとは入っていけないのだ。

 ECBは変更なしで、予想通り。週末の雇用統計が発表されるのかどうかもわからないのに、それでもADPの雇用指数は気にかかる。しかし結果は悪かった。これでは本番の雇用統計も期待できないだろう。しかしマーケットのほうは小動きのままだった。

 ドラギ総裁の会見が始まると、ユーロが急上昇に向かった。利上げを示唆するはずもないと思ったが、単に追加緩和に関して積極的な意見を出さなかったという理由らしい。そもそもユーロドルは上サイドに行きたがっていたのだから、その契機としてはちょうどよかったのだろう。ユーロドルは1.36台にも乗せてきた。

 ドラギ総裁はまだまだ景気が悪いとか、多様な手段を有していると言っている。しかしマーケットでは完全にユーロ金利の先高観が強まっている。それを裏付けるだけの株価の高さという一面もある。それにあまりユーロ高について懸念している風でもなかった。

 さて、これでもうユーロショートはきついと思って、ドル円を売ってみることにした。ドル円は97.30アンダー。なかなかに売りづらい。しかし売っていくしかない。買うわけにもいかないわけだし…。私はドル円を97.26で売っていった。あんまり耐えたくないので、98.35でストップアウトするつもり。97円ちょうどを割り込んだら、アナザー40-50ポイントも走るだろうという思いもあった。米国株はグローベックスセッションでやっていた安値よりもさらに安く始まった。心強い限りである。

 しかし原油価格が急上昇を始めた。101ドル台であったものが、104ドル台まで上がっている。週次の石油在庫報告では、原油の在庫量は過大であった。だから値下がり要因なのだが、こんなに価格上昇しているので、エネルギーセクターの株価が急反発してしまっている。おかげで米国株全体が底打ちして戻しだしている。

 結局、ドル円は97.15あたりまでで下げ止まり、こちらも反発。私のストップ注文は簡単に段になってしまった。どうやらパイプラインの移動に関して需給の変動が起こるとかいうことだったらしいが、私は専門家ではないので、詳細に探る必要もない(笑)。そして夜中のバーナンキのスピーチは、金融政策に関して何も言及はなかった。

 今日は朝がたに、グローベックスで米国株は昨夜の安値を抜いてくる場面があった。オバマ大統領が議会とは交渉しないといったからだそうだが、ドル円も反応して下攻めをしたが、昨日の安値を破れず。

 反対にユーロドルは1.36台に乗せてきて、大きくドル安に傾いたが、ドル一段安にはなっていない。今晩も経済指標よりも、政府関係者の発言に振らされる一日となるだろう。私としてもスタンスは変わらずで、ユーロ円を中心に、ドル円でもショートの入りどころを探る。

日本時間 15時20分

 


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