昨日の欧州序盤では、ドル円が99円台の後半まで持ち上がって始まった。私もドルブルというほどでもないが、目先はドルの腰が強そうだという認識でいたために、あまり驚かない。後はどこでドルロングで攻めるかが問題であった。ユーロドルが1.34ちょうどを割りこんできたところでもよい。ドル円の101円台乗せでもよい。ある程度のドル高の進行を見極めてからのドルの追随買いで攻めようと思っていた。
夕方、日銀の黒田総裁が会見で「物価目標を達成が困難と見れば、政策で措置を講ずる」と発言したので、追加緩和への期待だけが高まった。しゃべっている内容は従来のものと同じはずなのに。しかしこれで円安の材料ととられて円安が進むかもしれない。昼間から株高によるドル円やユーロ円の買いポジションの利食い売りも出てきて、すぐには上がらなかった。先にドル高になったのはユーロドルである。
ユーロドルは1.3400をほんのちょっとだけ割り込んだ。しかし時間的にも瞬間的過ぎて、私も売り込むことができなかったほど。すんなりと1.3391とかまで差し込めば、私も売っていたのだろうが、すぐに戻ってきた。だからユーロドルのショートポジションはこのステージでは作り損ねた。結果的にはここでのユーロドルが一日の安値となった。
ドイツの景況感が良かったので、まずは最初のユーロのショートカバーが起こった。そしてドラギ総裁が先日、話題になったマイナス金利に関して、「理事会では協議していない」と発言したので、欧州通貨が買い戻されることとなった。ユーロドルは1.34台の後半までメクリ上げられた。ユーロ円も前日の高値をブレークしてきて、136円に急速に接近。
アメリカの経済指標では雇用関連のデータが予想よりも良かった。米国株もグローベックスの中で急反発だ。こうなるとリスクテークの意味合いからもクロス円の強さが増す。私はドルロング作戦をあきらめて、ユーロ円を買っていくことにした。135.91で買った。とても高いところなので、長くは持っていたくはない。だからロスカットは20ポイント幅だけにしておく。そして米国株が始まるのを待った。
ドル円も101円台を触り始めて、その後も押し返されたりはするものの、値崩れはしない。フィリー指数の前後で多少の押しもあったが、ユーロ円はスピードが遅いのだが、なんとか136円台に乗せてきた。今年の最高値レベルだというのに、特に激しい買い戻しが入るわけでもない。やがて136円台の値持ちが悪くなってきたので、ほとんど同値でポジションをクローズすることにした。
ニューヨーククローズではユーロ円は136円台で迎えるようだった。ほとんど高値引けだ。それに合わせて早朝のアジア勢が円売りで参入したようで、ドル円も昨日の高値を簡単に上抜けしてきた。私も昨日のユーロ円のことは忘れて、ドル円の101.20テイクンで買っていったのだが、伸びは101.35あたりまで。
ランチタイム以降も持っていたのだが、日本株が崩れてきたので、これもほぼ同値でやめることになった。まあみんながブルになると、なかなかロング攻めでは取れないものだ。すぐにポジション調整へと向かってしまう。
今晩はイベントがほとんどない。言うまでもなく、歴史的な高値を追っている米国株に値動き次第の相場展開となりそうだ。目先は円売り圧力が強まっているのも事実なので、クロス円の動向には要注意である。
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