昨日もやや東京時間でリスクの反発が見られたが、ドル円やユーロ円の上昇は限定的。ただ下がらなかっただけというほうが正解かもしれない。欧州序盤はちょっと軟化してスタートした。ドル円は102円台の前半、ユーロ円は137円台の後半へと落ち込んできた。
欧州時間での問題はトルコや南アの通貨動向である、通貨安が進めば、それだけリスク回避の姿勢が強まるだろうし、対に通貨高に反発するということであれば大きなショートカバーをともなったリスクテークとなるはずだ。今までトルコリラや南アランドのレベルなど気にしていなかった私としても、ユーロ・トルコやドル・トルコのリアルタイムレートを画面の端っこに並べておかねばいけなくなった。
欧州時間ではややトルコ安。ドル円も102円台の前半なのだが、先週つけた今年の安値101.75に近づいているので、テクニカル面からの要請としては101円台に突入とともにまずは逆張りを試みるべきところだ。トルコが軟調なので、ちょっとドル円を逆張ってまでロングにはしたくない。
やはりここは下抜けを期待して、101.75ビローからの順張りで攻めたい。欧州株も新興国不安をバックにかなり軟調だ。これでドル・トルコも利上げ後のフレッシュなレベルに到達すれば、それだけでリスク回避が進むことになると考えられる。
ナイトセッションで日経先物も昼間の安値である14555円を下抜けして、14400円台に沈んできた。そしてようやくドル円も101円台に突入してくる。私は101.73で売りのストップ注文を置いて待った。一回目の下値トライでは、私のストップメーキング作戦は失敗した。
ドル円は中途半端にフレッシュローをやって、その後はショートカバーが入ってきた。まずは13ポイントの負けである。ドル円は102円台まで戻したが、それでも頭は重たい。まだまだセル・オン・ラリーでよいだろう。グローベックスでの米国株も下げ幅を拡大中だ。外部環境には問題はないはず。
次は勝ちたい。そうはいってもマーケット次第なので、アゲインストにもって行かれたら、愚直に損切るしかない。そしてドル円はもう一度、安値を更新してくる局面を迎えた。ちょうど夜中にISMの景況感が出る前だった。でもここまできたら、数字が出てからの反応を確認したほうがよい。眠くもならずに、目も冴えていた。
ISM製造業の結果は予想を大きく下回るものだった。ドル円が下向きに動き出していたので、私も追いかけて売って行く。101.44だった。かなりの底値売りという感じ…。でも数字の悪さだけでなく、ちょうどドル・トルコが上がり始めるタイミングと一致した。ドル・トルコは2.27台へ上がってきて、新興国不安による米国株の下げにも勢いがついた。
ドル円は101円割れを狙うも失敗。ここは勝っておいて良い調子にしたいという思いで、101.11で買い戻した。そして次の売り場を探すことにした。しかし米国株は下げ幅を拡大するものの、ドル円の下げは加速しない。まだずっと101円台の前半で粘っていた。こうなったら、トルコの動きに期待するしかない。
仮眠しては画面を見るの繰り返しだったが、夜中の3時過ぎにドル・トルコは2.28台へ上ってきて、やっとドル円も100円台に突入した。私は100.98で売り込んでみたものの、ちょっと時間切れという感じもしたので、10ポイントほどで早々に利食って、後は寝てしまった。
今日のアジア時間ではリスク回避への反動もあって、ドル円は朝方に101円台まで戻した。しかし大して大きくメクリ上がるということもなく、東京時間の午後には再び100円台にダイブした。今晩は大きな指標もないだけに、ますますトルコや南アなどエマージング通貨のゆくえにマーケットは振り回されそう。当局からの積極的なオペレーションがあれば別だが、当面は不安増大の方向で動くことになるかもしれない。そうなるとドル円も100円台にいたったくらいでは済まなくなるだろうし、下サイドに重々に注意しておきたい。
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