つまり、1月のアルゼンチンショックの時と比較すると、今回のウクライナショックをきっかけに「円ロング」にしても、円高相場はかなり短命に終わり、利益幅が少ないということなのです。
逆にリスクオフのポジションの買い戻しのアクションが遅れると損失になりかねません。
そして、何度も訪れるリスクオフ局面でも米ドル/円が100円を割り込むのは難しいという事実があります。実際、今回の円高局面では101.00円も割り込んでいません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
■海外勢の注目は米ドル円と日経平均の動向へ!
前述のように今回の円高はわずか1円程度の下落幅となっています。
メディアで展開される悲観論とは裏腹にウクライナ問題の沈静化で、日経平均こそ上げ幅は限定的でしたが、米国株は下落前よりも上昇しています。
(出所:米国FXCM)
こうしたことから海外勢の注目がリスクオフの時でも崩れなかった米ドル/円と日経平均に戻ってきています。
(出所:株マップ.com)
もちろん欧米のヘッジファンドはダボス会議以降、アベノミクスに対する懸念が残っており、「第3の矢」が具体化するまでは、米ドル/円を大きく買い上げてくれることを期待するのは困難な状態です。
【参考記事】
●トルコ中銀4.25%大幅利上げ効果は短命。ドル/円は101.78円抜ければ下値余地拡大(2014年1月30日、西原宏一)
■米ドル円はじわじわ上昇し、104円を回復する展開か
結果、米ドル/円は穏やかに下値をきり上げていき、再びじわじわと104円を回復する展開になるのではないでしょうか?
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ウクライナ発の地政学リスクからのリスクオフ相場でも下値が限定的だった米ドル/円に再び注目です。
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