昨日の欧州序盤では、ドル円は102円台の中盤で、ユーロドルは1.39台の中盤で始まった。今週に入ってから続いているドル安の流れそのままで、ドルの最安値圏で位置していた。欧州時間のメイントピックは言うまでもなくウクライナ問題。すでに決まっている14日の米ロ外相会談の行方や、週末に行われるクリミアでの国民投票。これらの賛否についてもいろいろと議論や批判が出てくるのもやむをえない。
問題は動く方向だ。ドル円は対円の通貨ペアなのでリスクの影響をモロに受けるので、わかりやすい。しかしユーロドルはドル売りになる側面と、ユーロ売りになる側面がある。実際に2011年以来の高値圏に張り付いているので、ユーロドルはウクライナ問題でどのように振る舞うのが正しいのか理解しがたい。
ウクライナは欧州の近くなので、情勢悪化で素直にユーロ売りになればよいのだが、必ずしもその通りにはなっていない。だからもしもポジションをもたなければいけない局面が訪れたならば、円絡みで勝負した方がよいだろうということになる。
昨日の欧州時間では早々にロシアの軍事演習の話が出てきた。一度は引き挙げた部隊がまたウクライナ国境に向かったということだ。ドル円やユーロ円はやや軟化。しかしそれほど勢いはない。むしろその後に出てきたアメリカの経済指標はどれも良かったことで、ドル高になった。その上、グローベックスでの米国株も上昇。ニューヨークオープンではどちらかというと、リスクテークのムードのほうが強かった。
そこで昨日は早々に寝てしまったものの、夜中に目を覚まして画面を見ると、ドル円が101円台になっていた!ユーロ円も2円以上も落ちていた。何が起こったのだろうかと調べてみると、ウクライナで飛行機が射撃されたとか、ウクライナ東部で住民の衝突が起こったとか、とにかく内紛が拡大している情報が目立った。
つまりウクライナ情勢は悪化しているわけで、そのリスク回避の動きが強まっているのだ。実際に米国株も大幅安となっている。日経先物も東京クローズからは500円近くも下げている。これは私もポジションを作ってから寝なおさないと!というわけで、私は101.75で売って、ストップ注文を102.00で置いてまた寝入った。
今朝見ると、それ以降はあまり動いていなかった。張り切って作ったつもりのポジションだったが、とりあえず朝のセッションでドル円は買い戻した。しかしアジア時間を通してもドル円の戻りは鈍かった。101.85近辺まで戻すが、上値を追って行く勢いがまったくない。
ランチタイムにドル円を101.80で売ってみた、アゲインストにはほとんどならなかったものの、ようやく昨晩の安値を更新してきたのも東京クローズにかけてである。材料が出てくるであろう夕方からの相場に期待することにするしかない。
今晩のイベントとしてはPPIやミシガン大学などがあるが、すでにマーケットの関心はウクライナ問題に集中している。指標では動かないだろう。とくに米ロ会談などもあり、日曜日にはクリミアでの国民投票を控えてニューヨーククローズを迎えることになるので、今晩は寝ないで相場とにらめっこしてもいいかなと考えてもいる。
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