雇用統計への期待がまた同じように高まって、株価もドル円、ユーロ円も、この日に向かってやはり上昇してきた。しかし過去2回の雇用統計では、その後に振い落されている。しかしそれでも上がってくるのだから、必要以上の期待があるのだろう。
私は悪かった場合のことを想定して、リスク回避の方向で攻めるつもりでいたのだが、結果はとても良かった。就業者数は28万人台の増加、失業率は6.3%となった。マーケットでは素直に好感。ドル円も102.80アッパーにあったオファーを」食いつくして、103円台にワンタッチ。米国株もグローベックスで上昇はしているが、まだ歴史的な最高値にはとどいていない。
もともと雇用統計が終わった後、現物株が始まってからのニューヨーク勢のリスクテークの度合いを確かめてから出動しようと思っていた。そこで私も前もってドル円のショート攻めはせず、とりあえず上値の限界を見極めることにした。
この日はウクライナ情勢の悪化が伝わってきた。ウクライナの治安部隊と新ロシア派との武力衝突で死者も出たという。それでマーケットは一転してリスク回避へ。ドル円は1円近くも急落した。米国株もそれまでのゲインをすべて吐き出して、前日比でマイナスゾーンまで落ち込んだ。
私もドル円が102.60を割ってきたところで売り込んでみたりしたのだが、売っているときは何が起こったのかわからないので、10ポイントとってはまた売り直すの繰り返しとなった。それでもドル円は着実に値を切り下げていって、安値圏でのもみ合いとなった。
今日は日本が休み。アジア時間ではリスク回避が進んだ。ドル円は101円台に突入。アジア株も安い。ちょっとウクライナ問題がきな臭くなってきた。欧州時間に向けて再び102円台に乗せてきてはいるが、あまり上値追いのムードではない。
ウクライナ東部では週末に住民投票を親ロシア派が強硬の構えを崩していないし、米ロの対立も深まりそうだ。ドル円もユーロ円も安値方向に要注意だ。
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