■チャートはシンプルな方が美しい!
ロブ:今日、紹介する手法は、世界中でおよそ2500人が使っている手法。2014年の始めにリリースしたものだ。今回は、無料でインディケーターをダウンロードできるようにしているので、ぜひ僕らのウェブサイト「TFL365.jp」を見てほしい。
ワクワクしながらロブさんの次のひと言に注目していたところ、いきなりFXとは関係なさそうなスライドが表示されました。
ロブ:この写真を見て!

表示されたスライドには、事故を起こした車の画像…。いったい何? 実はこれ、15年前にトレードを始めた頃のロブさんのトレードを表した画像とのこと。
ロブ:本当に最悪だったよ。ロスカットはできないし、お金はなくなるし、妻は怒るし…本当に大変だった。1万ドルが1分で消えたこともある。トレードで生計を立てるのはムリかもしれない……そう思った。
自分が成功するようになって、「悩めるトレーダーの力になりたい」と思ったと言うロブさん。そんな利他の精神あふれるロブさんが、次に見せてくれたスライドはこれ。
ロブ:今からコンテストをするよ! みんな参加して! 大切な質問だ。このチャートで何が起きてると思う?
ここで、参加者から手が挙がり、「インディケーターを入れ過ぎている!」との回答が。これにロブさんは満面の笑み! どうやら正解のようです。これは実際にロブさんが出会ったトレーダーの1人が使っていたチャートで、「見ているだけで頭が痛くなりそうなチャート」なんだとか。
ロブ:チャートはシンプルな方が良い。余白がたくさんあるチャートが美しいよ。
ロブさんは、「シンプルなチャートが美しい」と強調。さらにもう1つ、参加者へロブさんから質問がありました。
ロブ:考えてみて、みんな、何のためにインディケーターを使うの?
どこからか手が挙がり、参加者の1人が、「たくさん使った方が勝てるような気がするから」と回答。これもロブさんの意を得た回答だったようです。
ロブ:そう、みんな自分の判断が正しいかどうか確認したい。確信や裏づけが欲しいんだ。僕だってトレードする時は、100%正しいと信じたい。今日は、この「確信」について考えてみよう。「確信」への要求は、トレードを複雑にしてしまうんだよ。
「確信への要求がトレードを複雑にしてしまう」…なんだか、含蓄のある言葉です。はっとさせられるトレーダーの方は多いのではないでしょうか?
■僕が東京に来た理由は? 日本食を食べるため! それと…
ロブ:みんなは、なぜ僕が東京に来たと思う? しかも、自腹で(笑)
ここで登場したのは、なぜかおいしそうなウナギが映ったスライド…。

ロブ:それにしても、日本の料理はすばらしい! これも日本に来た理由の1つだよ。アイ・ラブ…ウナギ! デリシャス!
時々、大好物のウナギやお寿司のスライドを挟みながら、ロブさんは少しずつ今回の講演の核心に迫っていきます。ロブさんが「FX友の会」に来た理由、それは、「あなたのトレードをもっとシンプルにして、そしてあなたがもっと稼げるように」したいから。
そしてロブさんが、次に紹介したのは、「トライフェクター」という手法を使って成功した世界中のトレーダーの例です。
職を失い、さまざまなプレッシャーと戦いながら成功したシンガポールのトレーダーのこと。ちっとも勝てず、損失ばかりだった米国のトレーダーが突如、好成績を上げ始めた話などです。ロブさんは、「彼らは、みんなと同じ、普通のトレーダーだった」と紹介していました。
ロブ:先週、スペインで何百人ものトレーダーに会ってきた。世界中のトレーダーはみんな似ている。同じ質問、同じ不安を持っている。だけど、難しいときに、難しいことに挑戦し、そして成功する。だから僕は、トレーダーたちが、とても好きなんだ。
■トライフェクターは、怠け者にも最適な手法?
ロブさんからトレーダーへ向けた熱いメッセージをいただいたところで、本題! 手法の解説が始まります。
ロブ:「トライフェクター」はとても簡単! すぐにわかります。たくさんの事例をいっしょに見てみよう。オーケー! レッツ・ドゥ・イット!

「トライフェクター」はとても簡単! たくさんの事例をいっしょに見てみようと呼びかけるロブさん
手法の説明を会話形式で書くとあまりにも膨大な文章量になりますので、ここからしばらくは、記者が話の内容をまとめて、お届けしたいと思います。
ロブさんとブラッドリーさんの話によると、「トライフェクター」の中核を成すインディケーターは「ピボット」。そして、「ノックスビル・ダイバージェンス」と「トレンドラインブレイク」。全部で3つの要素をもってエントリーを判断します。
ピボットは有名なインディケーターですが、前日の高値・安値・終値を足して3で割ったもの。チャート上ではまっすぐな水平線で表示されますよ。
先ほど「ごちゃごちゃしたチャートは美しくない」と指摘していただけあって、「トライフェクター」はインディケーターが表示されてもチャートがすっきりしていて見やすい! そして、エントリーの判断基準がとてもシンプル! 冒頭「比較的怠け者トレーダー」と自称したロブさんらしく、かなり時間にも余裕をもって取り組める手法のようです。
■3つの要素が整ってはじめてエントリー!
さっそくセミナーで使用されたチャートを使って、「トライフェクター」について具体的に見ていきましょう。
この手法では、以下の3つの条件がすべて整って、初めてエントリーとなります。
【1】ミス・ピボットを探す(ローソク足が当たっていないピボット)
【2】ノックスビル・ダイバージェンスが現れるのを待つ(チャートの赤いライン)
【3】(チャートには表示されていないが)自分でトレンドラインを引いて、ブレイクアウトを待つ
もう少し噛み砕いてみると、「トライフェクター」は、逆張りの手法。ミス・ピボット出現後、マーケットとテクニカル指標が逆の方向を示し、トレンドが弱まってきたことを示唆するダイバージェンスを確認。そして、トレンドラインのブレイク、つまり実際にトレンドと逆に動き始めたところを狙う、というしくみです。
【3】については、リバーサルタブという矢印マークのインディケーターが現れるのを待ってもOK。ですが、ブラッドリーさんの補足説明によると、リバーサルタブは、「トレンドラインをブレイクした後に表示され、エントリーに対してより強い確信を持つための後付け材料になるケースが多い」そうです。
ロブさん自身よく使っているということで、講演では、15分足や1時間足チャートでの説明が多かったのですが、この手法は、どの通貨ペアでも、また別の商品、株やコモディティでも、どの時間足でも使えるとのこと。いろいろ試してみると良いかも!
ポイントとなるのは、1つ目の条件である…
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