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西原宏一_メルマガ取材記事
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

日経平均の急落は「官制急落」! 地政学
リスクで株安・円高を説明するのはずるい!

2014年08月08日(金)17:38公開 (2014年08月08日(金)17:38更新)
陳満咲杜

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■日経平均の急落は「官制急落」

 ところで、為替相場に比べ日経平均の方が、本日(8月8日)、過激な値動きを見せている。これについてはいろいろと解釈があるが、筆者からみれば、本日の株急落は「官制急落」である。お上の意向を受けやすい株式が為替より敏感に動くのも当然の成り行きで、何もおかしいことはない。

 なにしろ、安倍政権は株価動向を非常に気にすると言われ、NISA制度やGPIF改革が実質的なPKO(株価対策)に使われている疑いがある。

 それを証左するように、株が調整気味になってくると、官房が講演で発言するとか、マスコミにリークするといった手を使って株価を支えることをしてきた痕跡も濃厚だ(昨日8月7日のGPIFに関する報道は好例)。

■「官制相場」のつけはこれから回ってくる

 しかし、「口先介入」や「リーク介入」で相場を支えるという考え方は幻想であり、また間違いである。それどころか、その反動も大きい。

 言ってみれば、相場の内部構造が、株安・円高に動くトレンドを決定しているなら、一時の「リーク介入」で株高・円安の局面があれば、賢い者ほど手仕舞いの好機として利用し、鋭い者ほど空売りのチャンスととらえるだろう。本日(8月8日)の日経急落は、昨日(8月7日)の「リーク相場」への反動で、ヘッジファンドなど「鋭い者」にかもにされただけの話だ。

 実際、「口先」や「リーク」ばかりか、実弾による介入でも同じ結果にしかならない。

 たびたび強調してきたように、アベノミクスが成功していたところがあれば、政策それ自体よりも相場の内部構造に合っていたところが大きく、相場と逆行してくれば、いくらアベノミクスでもその神通力はなくなる。その上、相場の内部構造と逆行すればするほど、そのつけも大きくなってくるので、警戒すべきだ。

 実際、日経平均に日足に「三尊型(※)」が形成された疑いがあり、本当なら相当な下げ余地を覚悟しなければならない。まさかと言う方は現時点で多いと思われるが、根拠を教えろと言われたら、筆者は日本株の「官制相場」のつけが、これから回ってくることを警告しておきたい。

(※編集部注:「三尊型」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。仏像が3体並んでいるように見えるために「三尊型」と呼ばれていて、人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼ぶこともある)  

日本株(JPN225) 日足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 巷の常識と違い、筆者はNISAとか、GPIFなどは、これがPKOに使われるなら、相場を支えるどころか、崩壊させる元凶にもなりかねないとみる。

■出遅れたショート筋にもまだチャンスがある!

 株の話が長くなって申しわけないが、要するに株安はまだ始まったばかりで、セットとしての円高もまだ途中である。前回指摘したユーロ/円の「早晩136円割れ」も早くもみられたから、円高は第二段階に入っていると思う。

【参考記事】
「米雇用統計発表後にドル/円反落の法則」は続くのか? ドル/円の上放れはダマシ?(2014年8月1日、陳満咲杜)

米ドル/円については、早晩100円の節目割れを果たすといった従来の見方は不変で、クロス円を含め、円高のターゲットは再度上方(円高の方へ)修正すべきだろう。

 とはいえ、短期スパンではパニックになる必要はないと思う。日経平均の神経質さに比べ、為替相場は健全なスピードを保っているから、ドルインデックスの買われすぎ(短期スパン)から考えて、いくぶんスピード調整の余地ありとみる。

 出遅れたショート筋にまだ仕掛けるチャンスを提供してくれるから、来週(8月11日~)、バカンスに出かけても、相場へのアクセスは保ったほうが賢明だ。それでは、皆さん、よいバカンスを。

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