■米ドル高一服!典型的な「クライマックス」のパターン
米ドル高一服のサインは鮮明になってきた。前回のコラムでこの可能性を指摘しておいたが、想定よりやや遅れた形で今週(10月6日~)に入ってから大きく動いた。
【参考記事】
●クロス円はもう頭打ち! 円安クライマックス最終段階で来週の市場は大転換期に?(2014年9月26日、陳満咲杜)
とはいえ、先週(9月29日~)、すでにそのような兆しは見えていた。週末(10月3日)に発表された米雇用統計の好調を受けて、ドルインデックスは再度急伸、「典型的」なクライマックスのパターンを示していたのだ。
(出所:米国FXCM)
言い換えれば、先週末(10月3日)の「好材料」の出現は、実にトレンドをいったん休止させる「原動力」となったわけだ。
「典型的」なクライマックスのパターンとは、しばらく強いトレンドが進行し、最後にトレンドに沿った大きな材料が出た途端、トレンドが反転されるというもの。
ここで重要なポイントは、強いトレンドゆえに、最後に出た材料はトレンドと相違しているのではなく、むしろ、トレンドをさらに押し進めていくようにみえるところだ。
言い換えれば、材料がトレンドの後に追随し、また、トレンドがだいぶ先掛けして材料を織り込んでいた分、同材料が利益確定の好機と見なされるわけだ。今週(10月6日~)に入って一転して反落となり、先週末(10月3日)の急伸が結果的に「ダマシ」になったことも理解できるだろう。
■ドルインデックス週足の12本連続陽線も、行きすぎを示唆
もっとも、7月半ばからドルインデックスは週足で「12本連続陽線」を形成しており、これはいくらなんでも行きすぎであった。
(出所:米国FXCM)
したがって材料は何であれ、ロング筋が利益確定に動くから、今週(10月6日~)に入ってからの反落はごく自然な成りゆきだ。為替市場の基調、しばらく調整色に染められるだろう。
ところで、主要通貨のうち、先週末(10月3日)は米ドル/円のみ…
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