■なぜ米ドル高よりも円安が際立つ展開に?
さて、その為替市場ですが、現在の相場は、米ドル高よりも円安の方が際立つ展開となっています。
たとえば、米ドル/円は、一時116円台に達しましたが、ユーロ/米ドルを見ると、ここ1週間ほどは完全にレンジ相場となっていて、米ドル高の流れが一服しているのがわかります。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
その一方、たとえば豪ドル/円などを見ると、とうとう100円の大台を突破して上昇してきました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 4時間足)
その他のクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)も同様で、全体的に見て円安の流れが鮮明になっています。
■サプライズの影響は、ジリジリ出てくるか
こうした背景にあるのは、言うまでもなく、日銀のサプライズ追加緩和とGPIFのポートフォリオ見直しにあります。
オーストラリアの当局関係者も、日本のオーストラリアへの投資の活発化が豪ドルを押し上げるかもしれないという主旨のことを発言しています。
とりあえず、サプライズによる急激な円安・株高という影響は一服したのかもしれませんが、これからは、ジリジリとその影響が出てくる時期に差し掛かっているのではないでしょうか。
前回のコラムで、「米ドル/円は、2014年内に120円あたりまでは米ドル高・円安が進む可能性もある」という予想をしました。
【参考記事】
●金融市場に衝撃が走った3つの要因とは?ドル/円は年内に120円まで上昇の可能性(11月6日、今井雅人)
そこまで届くかどうかは、やや微妙かもしれないものの、方向的にはそちらに向かっていくのではないかと考えています。いつも申し上げているように、「途中で簡単に列車から降りない」姿勢が今の相場に対しては必要だと思います。
【参考記事】
●塩崎氏の厚労相就任でドル/円105円へ。動き出した列車から早く下車しないこと!(9月4日、今井雅人)
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