■早くも米ドル/円105円、豪ドル/円98円の目標達成
前回のコラムでは、米ドル/円は105円へ、ユーロ/米ドルは1.30ドルへ、そして豪ドル/円は98円に向かうという予想をしていましたが、米ドル/円と豪ドル/円は、わずか1週間でその目標を達成してしまいました。
【参考記事】
●ドル/円105円、ユーロ/ドル1.30ドルへ!利上げ期待高まるが、ただ1つ謎がある!?(8月28日、今井雅人)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
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背景にあるのは、前回のコラムで話題にしていた米国の早期利上げ観測の高まりとGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)への期待です。
■米長期金利が上昇してこない理由は?
まず、米国ですが、早期に利上げするということはないのですが、やはり利上げの時期が見え隠れしてくると、どうしても市場は敏感になります。
「米長期金利が上昇してこないのが謎である」と前回のコラムでお話しましたが、どうも欧州など他の主要国の長期金利が低下傾向にあるので、その影響を受けているようです。
【参考記事】
●ドル/円105円、ユーロ/ドル1.30ドルへ!利上げ期待高まるが、ただ1つ謎がある!?(8月28日、今井雅人)
特に際立っているのが、ドイツです。ドイツの国債は、2年物などでも何とマイナス金利になっています。
(CQG)
他の国の金利が低下していることで、米国との金利差は保たれているので、米ドルにとっては決してマイナスではないということなのだと思います。
■安倍内閣改造が市場にもたらしたインパクトとは?
さて、昨日、9月3日(水)、安倍政権の内閣改造が行われました。
政治の世界では、幹事長が誰になるのかが一番の注目材料でしたが、金融市場では、厚生労働大臣に塩崎さんが就任したことの方がインパクトがありました。
塩崎さんは、日銀出身の金融部門には明るい人で、厚生労働省が所管しているGPIFの運用についても、もっと積極的にリスクを取るべきだという考えを持っている人物です。
その人が就任したことで、これからさらにGPIFによる日本株への投資、海外のリスク資産への投資が加速するのではないかという見方が広がり、一気に株高・円安が進みました。
(出所:株マップ.com)
その影響もあって、米ドル/円は105円台にまで上昇したということです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
ここでは、思ったより早く…
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