■強力なダブルバズーカで米ドル高から円安相場に転換
円安相場の主役はもちろん米ドル/円ですが、今週(11月17日~)に入って、急騰しているのがクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)。
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先月、10月までは、米ドル/円のみならず、ユーロ/米ドル、豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルでも米ドルが上昇し、総じて米ドル高が展開されてきた為替相場。
ところが、10月31日(金)のダブルバズーカが強力すぎて、マーケットは円安相場に変貌。ユーロ/円は節目の145円をブレイクし、一時、148.96円、豪ドル/円も節目の100円を軽々と上抜け、101.99円まで急騰しています。
(出所:米国FXCM)
(出所:米国FXCM)
■ECBと日銀の緩和スタンス相違でユーロ/円は急騰
この中での注目はユーロ/円。ユーロ/米ドルは、ECB(欧州中央銀行)の追加緩和期待からユーロ売りが根強く、上値は重いのですが、マーケットにショートが溜まりすぎており、ECBの口先介入の効果が薄れてきています。
一方、黒田日銀は「不言実行」であり、ECBと日銀の緩和スタンスに大きな隔たりができています。
そのため、円の劣化が対ユーロで顕著となっており、ユーロ/円は10月中旬の134.14円からすでに15円急騰。
(出所:米国FXCM)
「有言不実行」のECBのもと、ユーロは対豪ドルでも反発し始めており、本日、11月20日(木)のユーロ/豪ドルは1.4614ドルまで急騰。
ECBと日銀の緩和スタンスの相違が際立っており、ユーロ/円の反発が目立ってきています。節目である150円レベルでは上げ渋るのでしょうが、流れは対ユーロでも円安がメイントレンド。仮に150円が決壊すれば、次の節目は155円。
(出所:米国FXCM)
米ドル/円のみならず、重要な節目である150円に急接近しているユーロ/円にも注目です。
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