■新しい材料もなく小休止のマーケット
今週(11月24日~)は、ほとんど新しい材料もなく静かな1週間で、小休止が続いています。
週明けの11月24日(月)は、日本が勤労感謝の日の振替休日となったほか、27日(木)は米国が感謝祭で休場。28日(金)も、米国は短縮取引となっており、カレンダー上でも手掛けにくい状況です。
また、11月後半に入ってきて、そろそろ年末が近づいてきたので、ヘッジファンドなどの動きも鈍ってきているということも影響しているかもしれません。
ここからも、今までのような激しい動きにはならなそうです。そこで、今回は、少し中期的なお話をしたいと思います。
■GPIFの9月末ポートフォリオをチェック
今週(11月24日~)、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の2014年9月末のポートフォリオが発表されたので、それを見てみましょう。
まず、国内債券は49.61%(6月末53.36%)、日本株18.23%(6月末17.26%)、外国株17.41%(6月末15.98%)、外国債券12.14%(6月末11.06%)という構成になっています。
(出所:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人))
2014年6月末から比べると、国内債券が4%弱減って、その分、日本株、外国株、外国債券がそれぞれ少しずつ増えているという形となっています。
問題は、ここからのポートフォリオがどう変化していくかということですが、10月末に発表された基本ポートフォリオでは、国内債券は35%、日本株は25%、外国株は25%、外国債券は15%となっています。
(出所:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人))
【参考記事】
●金融市場に衝撃が走った3つの要因とは? ドル/円は年内に120円まで上昇の可能性(11月6日、今井雅人)
■GPIFで新規の日本株買い・円売りが出てくる!
9月末の残高と新しいポートフォリオの差を見てみると、国内株はまだ、7%程度の買いの余地があり、外国株と外国債券の合計では、まだ11%程度の買いの余地があるということになります。
(出所:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人))
9月末時点での運用残高は130兆円程度ですから、日本株は9兆円程度、外国投資は14.3兆円程度の新規投資が出てくる計算になります。
9月末時点から、2カ月弱経っているので、いくらかはすでに買いが出てしまっているとは思いますが、6月末から9月末までの3カ月間の変化を見るとそれほど大幅に動いてはいないので、この2カ月間もそれほど大きく買いは出ていないのではないかと想像できます。
そうすると当然、今後新規の日本株買い・円売りが出てくることになるわけです。
どれぐらいの期間をかけて…
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