昨日はアジア時時間でドル円が下落。日銀の会合が終わってからなので、それまでの期待ベースでのロングポジションが氷解したものだろう。いかんせんECBの量的緩和がどうなるかを控えているので、日銀も何かするのではないかと期待したくなる気持ちもわかる。しかし実際にはドル円は118円台割れも喫し、ポジション調整だけでドル円は下がっていった。
黒田総裁が会見しても、内容はこれまでと同じだった。それでますますがっかり感を持たれたのか、ドル円は117円台の前半まで沈み込んだ。朝がたには118円台の後半をやっていたことを思うと、格別な材料もないのによくもこんなに落ちたものだと不思議に感じる。私も117円台に突入してから何度もドル円をショートにして参戦。10ポイントとか15ポイントも取れたらホクホクである。すぐに次の売り場探しをする。
まあ、上手く取れるときもあるが、反対に簡単にめくりあげられて15秒もポジションがもたないときも多々ある。それでも118円台まで戻し切らないと、この短期的なベアトレンドは変わらないだろう。何度もしつこくショート攻めを続けた。なんど下攻めしても117.20あたりで止められてしまい、それより先に行かない。ユーロ円が徐々に押し目を切り上げているシェイプをしてきたので、私もニューヨークオープンではいったん休止した。
ニューヨーク時間ではもう一度、ドル高の方向を攻めたようだが、ニューヨーククローズに至るまでに元のレベルに押し戻されている。原油価格の下落に抗する形で、資源国であるカナダが予想外の利下げを決定した。そしてインフレ懸念からブラジルは利上げしている。利上げ組と利下げ組で明確に分かれている構図に変わりはない。
いよいよ今夜はECBの金利会合である。これまで様々な観測記事が流れてきた。1兆ユーロの国債購入を行うとか、各国の中銀がそれぞれ独自のリスクで自国の国債を買い入れることにするとか。とにかくコンセンサスが事前に形成されていない、不可思議な状態になっている。どのような結果に終わろうとも、ユーロドルが上下どちらかに200ポイントほど吹っ飛んでもおかしくはない状況である。
まずは中銀のアクションが示される21時45分のタイミング。そして内容の説明を要する22時半からのドラギ総裁の会見である。ユーロの大きな変動を覚悟して、マーケットに臨まないといけない。ポジションを持つなら通常の半分のポジション量で対処する。その代りに狙うべき利益の幅や損切までの距離を半分にして、絶対的な損益を変えないようにして構えるのだ。
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