■FXCMジャパン証券と楽天証券が経営統合
2015年8月1日(土)をもって、楽天証券がFXCMジャパン証券を吸収合併する形で経営統合したことが発表された。
これについては、以前から当コーナーでも何度か取り上げていたが、このたび、当初の予定どおり、2015年8月1日(土)に経営統合されたことで、FXCMジャパン証券は会社としてはなくなることとなった。
【参考記事】
●買収金額74億円! 楽天証券がFXCMジャパン証券の買収&子会社化を発表!
●FXCMジャパン証券が消滅!? でも生き残ったインターバンク直結度の高い2口座とは?
●FXCMジャパン証券がドルインデックスの取扱いを中止。他に取引できるFX会社は?
ちなみに、楽天証券(旧FXCMジャパン証券)のウェブサイトを見ると、会社ロゴには、まだ「FXCM」という文字は残っているが、そのほかは、すべて差し替えられている。
■純粋なレートを提供する2つの口座は存続
では、ここで、楽天証券(旧FXCMジャパン証券)が提供してきた口座が、経営統合によってどうなったのか、改めて取り上げておきたい。まずは、以下の画像をご覧いただきたい。
これまで楽天証券(旧FXCMジャパン証券)では、「スタンダード口座」、「MT4口座」、「プレミアム口座」、「ミラートレーダー口座」の4種類の口座が提供されていた。
【参考記事】
●買収金額74億円! 楽天証券がFXCMジャパン証券の買収&子会社化を発表!
その中の、「スタンダード口座」と「MT4口座」については、2015年8月1日(土)の経営統合後も、取引システムなどの変更なども一切なく、これまでどおり提供されている。
なお、「スタンダード口座」と「MT4口座」は、スプレッドに対してマークアップ(FX会社の取り分をスプレッドに上乗せしたもの)などが一切なく、その代わりに売買手数料を取るという方式を採用している。
これは、トレーダーに対して、純粋なインターバンクレートが提供されるという、珍しいしくみになっているということだ。詳しくは以下の参考記事をご覧いただきたい。
【参考記事】
●FXCMジャパン証券が消滅!? でも生き残ったインターバンク直結度の高い2口座とは?
●【徹底解剖】2014年大注目のNDD(1)NDDでマイナススプレッドが出る原理
●【徹底解剖】2014年大注目のNDD(2)NDDでスキャルパーが歓迎されるワケ
一方、「ミラートレーダー口座」は、2015年7月24日(金)をもってすでに取扱いが終了。
また、「プレミアム口座」も2015年9月12日(土)にサービスが終了し、「楽天FX」へ移管されることになっているが、「楽天FX」で取扱いがない通貨ペアについては、先んじて取扱いを終了している。
【参考記事】
●FXCMジャパン証券がドルインデックスの取扱いを中止。他に取引できるFX会社は?
なお、「楽天FX」とは、楽天証券が元々提供してきたFX口座。米ドル/円のスプレッドは0.3銭原則固定の業界トップ水準で、高機能取引システム「マーケットスピードFX」が使えることでも有名だ。
【参考記事】
●買収金額74億円! 楽天証券がFXCMジャパン証券の買収&子会社化を発表!
●グッドデザイン賞受賞の新楽天FXで最大6100円相当のポイントゲットのチャンス!
■スプレッド0.0銭はどれぐらい提示されていた?
次に、楽天証券(旧FXCMジャパン証券)のウェブサイトで公開されている、スプレッド提示率などの最新データを紹介したい。
以下は、「スタンダード口座」、「MT4口座」における、2015年7月度の平均スプレッドの一覧だ。
楽天証券(旧FXCMジャパン証券)の「スタンダード口座」、「MT4口座」のスプレッドは原則固定ではないのだが、これを見ると、日本のFXトレーダーがもっとも取引するとされる、米ドル/円の平均スプレッドは0.41銭。
【参考記事】
●535兆円!店頭FX取引の83%はドル/円。大騒ぎスイスフランの取引量は0.2%だけ!
主要FX会社が提供している米ドル/円のスプレッドは、0.3銭原則固定が業界トップ水準だから、ちょっと広いように感じる人がいるかもしれない。
【参考コンテンツ】
●FX会社おすすめ比較:取引コストで比べる「米ドル/円スプレッドの狭い順」
では、もうひとつ、以下の2015年7月の月間平均スプレッド提示率をご覧いただきたい。
これを見ると、米ドル/円のスプレッドが、0.3銭以下で提示されていたのは41%、0.2銭以下でも20%だ。0.0銭さえも3%ある。つまり、平均スプレッドは0.41銭でも、実際には、業界トップ水準を上回る期間もかなりあったというわけだ。
■ユーロ/米ドルは平均スプレッドが0.3pipsという狭さ!
さらに、ユーロ/米ドルのスプレッドの状況も見ておこう。こちらの方がさらにスゴい数字が並んでいる。
ユーロ/米ドルの平均スプレッドは0.30pips。主要FX会社が提供しているユーロ/米ドルのスプレッドは0.5pips原則固定が業界トップ水準だから、原則固定でないとはいえ、かなり狭いスプレッドが提示されていたということになる。
【参考コンテンツ】
●FX会社おすすめ比較:取引コストで比べる「ユーロ/米ドルスプレッドの狭い順」
それに加えて、0.3pips以下のスプレッドが提示されていたのは62%、0.2pips以下に絞っても38%ということで、狭いスプレッドのスプレッド提示率もかなり良いものだったと言える。
このように、原則固定ではないものの、魅力的なスプレッドを提供している、楽天証券(旧FXCMジャパン証券)の「スタンダード口座」、「MT4口座」。ただ、主要FX会社では、取引手数料を無料にするのが一般的だが、「スタンダード口座」、「MT4口座」では、片道1万通貨あたり、20~50円の売買手数料がかかる(取引手数料は取引する通貨ペアによって異なる)。その点についてはご注意を。
■山中康司氏が全面監修のMT4書籍がもれなくもらえる
次に、楽天証券(旧FXCMジャパン証券)の「MT4口座」で実施している書籍プレゼントキャンペーンを紹介したい。
こちらのキャンペーンでは、楽天証券(旧FXCMジャパン証券)の「MT4口座」に新規口座開設し、キャンペーンの申込みをした人に、もれなく「FXらくらく攻略 メタトレーダー4使いこなしBOOK」がプレゼントされる。
この「FXらくらく攻略 メタトレーダー4使いこなしBOOK」を監修したのは、元バンク・オブ・アメリカの為替ディーラーで、MT4にも精通している山中康司氏。
ザイFX!では、山中氏の記事を過去に公開しているので、こちらもご覧いただきたい。
【参考記事】
●「FX友の会 in 東京 2012」レポート(3)バンカメは占星術で相場を張っている!?
これからMT4でFXトレードを始める人も、すでにFXトレードはしているけれど、自動売買にも興味があって検討している人にも、これはありがた~い1冊となりそうだ。
また、書籍にはボリンジャーバンドの開発者、ジョン・ボリンジャー氏公認のRSIボリンジャーバンド・テンプレートがついているので、これをトレードに活用することもできそう。
経営統合を経て、いよいよ本格始動した新生楽天証券。今後、ネオ系のGMOクリック証券やDMM.com証券、さらに老舗FX会社の外為どっとコムなどを脅かす存在になれるだろうか。
(※各種キャンペーンの詳しい条件、期間などについては、楽天証券のウェブサイトなどで必ずご確認ください。キャンペーン条件が変更されたり、キャンペーン期間が延長されたり、キャンペーンが終了したりすることなどがあります)
>>>楽天証券「スタンダード口座」の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>楽天証券「MT4口座」の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>楽天証券「楽天FX」の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
(ザイFX!編集部・庄司正高)
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