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【徹底解剖】2014年大注目のNDD(2)
NDDでスキャルパーが歓迎されるワケ

2014年02月08日(土)10:00公開 (2014年02月08日(土)10:00更新)
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「【徹底解剖】2014年大注目のNDD(1) NDDでマイナススプレッドが出る原理」からつづく)

 

「NDDだから有利」ではないが「NDD向きの人」はいる

 透明性が高く、ときにはスプレッドが爆発的に狭くなることもあるNDD口座。ぶっちゃけ、これって今までの原則固定型の口座と比べて、有利なのだろうか?

 「NDDだから常に有利というわけではありません。さまざまな方式の口座はそれぞれに一長一短があり、利用者が何を重視するかによって、最適な口座は異なります」(インターネットイニシアティブの尾関高さん)

「トレーダーによって、最適な口座は異なる」と尾関さんは話す。

 尾関さんが言うとおり、「NDDだから常に有利」とは限らない。でも「NDDにより大きな恩恵を受けられる投資家」は存在する。

 「一般的にスキャルピング(超短期取引)はFX会社に歓迎されませんが、NDD口座ではスキャルピングであっても、排除されることはありません」(尾関さん)

敬遠されがちなスキャルピングトレーダー

 ポジションを持っても数秒から数十秒で決済してしまうスキャルピング取引を「天敵」と考えるFX会社は決して少なくない。

 2013年の初夏、非常に狭いスプレッドを提供している主要FX会社の一部がスプレッドを引き上げる動きを見せたことがあったが、その背景にはスキャルパーの影響があった。

【参考記事】
SBI FXトレードがスプレッドを拡大。ドル/円は1万通貨まで0.29銭原則固定に
GMOクリック証券「FXネオ」の米ドル/円が0.3銭原則固定から0.4銭原則固定へ拡大

 なぜ、スキャルピングは「天敵」なのか。

前回説明したように原則固定型のFX口座では、利用者とカバー先の間にFX会社のディーラーやアルゴリズムが介在して、カバー取引のタイミングをずらしたり、買い注文と売り注文を相殺させたりする。

【参考記事】
【徹底解剖】2014年大注目のNDD(1) NDDでマイナススプレッドが出る原理

 ところが、決済まで数秒単位のスキャルピングが増えると、カバーが間に合わず、FX会社が不利益を被ることがあるのだ。

 そのため、スキャルピングの場合には「投資家の利益=FX会社の不利益」と利益相反の構図に特になりがちだった。

 でも、NDDではスキャルピングだろうが、すべての注文はそのまま操作することなくカバー先へ流される。FX会社はカバー先とスキャルピングトレーダーを機械的につなぐだけだ。

 投資家にはカバー先から提示される為替レートにわずかに上乗せした為替レートが提示されており、その分がFX会社の利益になっている。だから、FX会社と投資家は利益相反の関係にならないどころか、FX会社としては取引してくれればくれるほど、単純に利益が増えていくことになるので、「取引量が増えるスキャルピングは大歓迎」となるわけだ。

スプレッドがマイナスになるNDD口座も

 スキャルパーが排除されないといっても、それはFX会社側の事情。スキャルパーにとってNDD口座を使うメリットはあるのだろうか。

 これが大アリなのだ。

前回も見たように、NDD口座の最大のメリットはスプレッドにあるからだ。

【参考記事】
【徹底解剖】2014年大注目のNDD(1) NDDでマイナススプレッドが出る原理

日本初のFXシステム立ち上げにも携わった尾関さん。すべては記事に盛り込めなかったが、かなりディープな話もいろいろとしてくれた。

スプレッドがマイナスになることもあるのは現在のところ、セントラル短資FXの「ウルトラFX」に限られているようだが、サイバーエージェントFXの「c-NEX」もスプレッドがゼロになる可能性はあるようだ。

 現在、「原則固定型」のスプレッドは米ドル/円で0.27~0.3銭といったところが最狭水準だが、NDDではそれより狭いスプレッドが提示されることもあるというわけだ。

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:取引コストで比べる:米ドル/円スプレッドの狭い順

 ただし、「いつでも狭い」わけでないのもNDD口座のスプレッドの特徴。そのブレは大きい。

 詳細なデータを公表しているセントラル短資FX「ウルトラFX」の実績値を見ると、米ドル/円の平均提示スプレッドは0.40銭、平均約定スプレッドは0.44銭となっている(2014年1月の実績)。これは「原則固定型」の最狭水準である0.27銭と比べるとやや広い。

 ちなみに、以下の表のようにセントラル短資FX「ウルトラFX」の米ドル/円では、現在のFX業界の最狭水準と言えるスプレッド0.3銭以下で全体の約50%が約定してはいる。

※セントラル短資FXが公表している「ウルトラFXの約定率とスプレッド提示率」(2014年1月1日~2014年1月31日)より

ユーロ/円の平均約定スプレッドは驚異の0.27銭!

 一方、ユーロ/円に目を移すと、実に興味深い状況が浮かび上がる。ユーロ/円ではセントラル短資FX「ウルトラFX」の平均提示スプレッドは0.68銭。「原則固定型」の最狭水準は0.6銭なので、これでもかなりそれに近い数字となっているが、平均約定スプレッドはなんと0.27銭(2014年1月の実績)

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:取引コストで比べる:ユーロ/円スプレッドの狭い順

ユーロ/円では平均提示スプレッドより、平均約定スプレッドの方がかなり狭いのだ。ここから、投資家はスプレッドが狭くなった瞬間を狙ってたくさん取引していることがうかがわれる。

【参考記事】
全約定の50%がマイナススプレッド時!? 目ざといトレーダーが使ってるFX口座とは?

 そもそもセントラル短資FX「ウルトラFX」のユーロ/円の平均約定スプレッド0.27銭というのは、「原則固定型」の米ドル/円スプレッドの最狭水準と同じだ。これは驚異的に狭い。

 ちなみにセントラル短資FX「ウルトラFX」のユーロ/円の約定状況は以下のとおりだが、完全に業界最狭水準と言える0.5銭以下で全約定の60%以上が約定している。

※セントラル短資FXが公表している「ウルトラFXの約定率とスプレッド提示率」(2014年1月1日~2014年1月31日)より

 NDD口座の利用者はその特徴をよく知っている。スプレッドを注視しながら、原則固定型よりもスプレッドが狭くなったときに、より一層、NDD口座を利用しているようなのだ。

 スキャルパーにとって、わずか0.1銭のスプレッドの違いも収益を大きく左右する。NDD口座なら、収益を向上させられる可能性が高いだろう。

NDDの懸念は約定率の低下

 「NDDならばスキャピングだろうがFX会社側は歓迎しますが、しかし、約定拒否は増えるかもしれません」(尾関さん)

 これはNDD口座の弱点と言われる部分。NDD口座はそのしくみ上、約定不成立が起こりやすい。原則固定型では、FX会社が約定を判断するから、多少のリスクを負っても約定させてくれることが多い。

 でも、NDDでは約定を判断するのはあくまでもカバー先の金融機関だ。

 「一般的に2~3%程度の約定拒否が起きると言われています」(尾関さん)

セントラル短資FXの「ウルトラFX」では約定率のデータも公表されている。データを見ると、おおむね98~99%となっており、原則固定型よりも若干劣る程度といった印象だ。

 NDD口座の主流となっているカレネックス系(※)のNDD口座では約定率を公開している会社が少ない。やや古いデータになるが、外為ファイネストの「EVO」では98.51%(2012年9月実績)となっており、やはり原則固定型よりやや低めな程度で収まっている。

(※編集部注:「カレネックス系」とはNDDでよく利用されているシステムの名称。カレネックスはCURRENEXと書く。カリネックスとも呼ばれる)

NDDはカバー先の金融機関が約定するかどうかを判断する。そのため、「約定拒否が増える可能性がある」と尾関さんは話す。

「スベりやすさ」、スリッページは?

 もうひとつ、NDD口座のメリットに「スリッページ」がある。

 スリッページといえば、これまでの常識は「思ったよりも悪い価格で約定してしまうもの」だったから、「スリッページがメリット」というとおかしく聞こえるかもしれないが、NDDでは基本的に「思ったよりも良い価格」でのスリッページも普通に発生する。

 金融庁によるFX会社に対する監督指針でも、「ユーザーにとって不利なスリッページだけでなく、有利なスリッページも同じように発生するようにすべき」という項目が2013年8月に新たに盛り込まれたのだが、多くのNDD口座はそれを比較的無理なく実現できるのではないかと思われる。

 ちなみに、スリッページの詳しい状況を公表しているFX会社は数少ないが、セントラル短資FX「ウルトラFX」ではこれを公表しており、その数字は以下のとおり。

※セントラル短資FXが公表している「ウルトラFXにおけるスリッページの発生状況」(2014年1月1日~2014年1月31日)より

 上表を見ると、残念ながらユーザーにとって不利なスリッページ(ネガティブスリッページ)とユーザーにとって有利なスリッページ(ポジティブスリッページ)が同程度発生しているわけではないものの、有利なスリッページも確かに発生していることがわかる。

 また、ユーザーにとって不利なスリッページの方が多くなりがちな要因については、疑心暗鬼になってしまう読者もいるかもしれないが、尾関さんはこれについて次のように解説してくれた。

 「一般的にネガティブスリッページがポジティブスリッページより多くなる理由は、強制ロスカットになってしまうなど、相場が予想と逆方向に動いたときに発生する取引がどうしても多くなることが要因として考えられます。

 決して、ネガティブスリッページよりもポジティブスリッページの方が少なくなるような操作をしているわけではないと私は思います」(尾関さん)

NDDと原則固定型、特徴の違いのまとめ

 これまでに見てきたように、NDD口座と原則固定型の口座はどちらがいい、悪いではなく、しくみや特徴が異なる。それぞれの違いについて、以下にまとめたので参考にしてほしい。

※NDD、原則固定型ともに一般的な傾向をまとめたものであり、「NDD」と銘打ちながらもスプレッドを一定幅で固定させている会社もあるなど、詳細は各社異なる。

「【徹底解剖】2014年大注目のNDD(3) NDD口座比較の隠れたポイントとは?」へつづく)

(取材・文/ミドルマン・高城泰 撮影/和田佳久)

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