■NYダウの急落なければ、米ドル/円は上昇基調を維持
本丸であるNYダウの急落がなければ、チャイナショック以前のレベルへの回復過程にある日経平均と米ドル/円の上昇基調は変わらず。
(出所:株マップ.com)
(出所:ヒロセ通商)
本稿執筆時点の日経平均は1万9900円台と2万円台回復目前、米ドル/円も123.30円近辺と底堅く推移しています。
米ドル/円は、昨年(2014年)の5月安値である100.81円を起点とし、今年(2015年)の6月高値である125.86円までの上昇幅の38.2%戻し水準が116.20円レベル。
(出所:ヒロセ通商)
チャイナショックで急落した時の安値は116.16円であり、チャイナショックでの下落は、米ドル/円の絶好の押し目であったことは変わらず。
そして、2014年10月15日(水)安値と2015年8月24日(月)安値を結んだサポートラインが、2015年10月15日(木)の急落をサポートしましたが(安値は118.06円)、その流れも変わらず。
【参考記事】
●日銀会合はゼロ回答との予測が浸透。ドル/円はなぜ、118.06円で下げ止まった?(10月22日、西原宏一)
(出所:ヒロセ通商)
以前のコラムでもご紹介しましたが、昨年(2014年)の年末相場は、10月15日(水)に安値をつけ、12月上旬に高値の121.85円に到達という流れでした。
【参考記事】
●日銀会合はゼロ回答との予測が浸透。ドル/円はなぜ、118.06円で下げ止まった?(10月22日、西原宏一)
今年(2015年)も10月15日(木)をボトムに、12月上旬に向け米ドル/円が堅調に推移しているのも変わらず。
今年(2015年)は、昨年(2014年)の「黒田バズーカ」のような援軍がないため、米ドル/円の上昇スピードは緩慢です。
【参考記事】
●「黒田バズーカ2」が炸裂! 米ドル/円は短期でも中期でも買い! サポートは110円(2014年11月4日、西原宏一&松崎美子)
しかし、チャイナショックやパリ同時多発テロといった負荷がマーケットにかかったのにも関わらず、日経平均と米ドル/円は耐性を見せ、徐々に値を戻しています。
■米ドル/円は124円台、日経平均は2万円台への回復濃厚
来週(11月23日~)の半ばまで、124.00円のオプションが上値を抑えているようですが、12月上旬に向け、米ドル/円は124円台、日経平均は2万円台を回復する公算が濃厚。
(出所:株マップ.com)
(出所:ヒロセ通商)
この流れが続くかどうかは、NYダウの1万7000ドルがサポートされ、リスク許容度が低下しないことが前提であるため、引き続きNYダウの動向に注目。
パリ同時多発テロで「地政学的リスク」という大きな負荷がかかったものの、耐性を見せて底堅く推移する、日経平均と米ドル/円の動向に注目です。
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