はじめに、先週末(11月14日)に発生した、予期せぬ「パリ同時多発テロ」という悲報に心よりお悔やみ申しあげます。
■パリ同時多発テロ発生も金融市場は冷静
先週末、日本時間11月14日(土)の朝に発生した「パリ同時多発テロ」という報道に、週明け、11月16日(月)の東京市場では一時、株価が急落し、マーケット全般がリスクオフに傾斜することが懸念されましたが、金融市場は冷静な展開。
仏CAC40指数も下げ幅を縮小し、混乱は収束。懸念されたNYダウは1万7050ドルをサポートに反発。
(出所:CQG)
グローバルな金融市場は「地政学的リスク」に対して耐性を見せ、株価は反発に転じ、逆にリスクオンの展開となります。
NYダウは8月24日の週にチャイナショックで急落するも、200週移動平均線が位置していた、1万5300ドル水準でサポートされて反発したのは以前のコラムで紹介したとおり。
【参考記事】
●弱い米雇用統計に日銀の追加緩和もナシ!でも米ドル/円が急落しなかったワケとは?(10月8日、西原宏一)
●NYダウは節目到達、調整あって仕方なし。日本生命が豪ドル/円相場を下支え!?(10月15日、西原宏一)
その後は順調に回復。10月は毎週陽線を出して高値をうかがう展開でしたが、先週(11月9日~)、調整により反落し、再び、週足一目均衡表の雲の中へ突入しました。
パリ同時多発テロにより、1万7000ドル(8月の急落を誘引したサポート)割れの再現が警戒されましたが、前述のようにNYダウは耐性を見せ反発。再び、雲の上限をうかがう展開。
(出所:CQG)
パリ同時多発テロという悲報が金融市場を覆いましたが、今週(11月16日~)の金融市場は強靭な耐性を見せ、NYダウのみならず、グローバルに株価は堅調。
【参考記事】
●同時多発テロ発生もリスクオフは限定的!? 「有事の円買い」が軽微だった理由とは?(11月17日、西原宏一&松崎美子)
通貨に目を向ければ、リスクアセットの豪ドル/円も久しぶりに88円台を回復しており、リスク許容度は低下していません。
(出所:ヒロセ通商)
本丸であるNYダウの急落がなければ、チャイナショック以前の…
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