■2015年後半、原油相場は30ドル台に突入…
ところで、2015年は原油相場が大きく下落したことも、金融市場で注目された話題の1つだった
(出所:CQG)
そもそも原油相場が下落を開始したのは2014年半ばから。2014年後半は大変なスピードで原油安が進んだ。
【参考記事】
●ザイFX!で2014年を振り返ろう!(2) 【相場:後編】黒田バズーカで円安進む!
そして、2015年に入ってからは、反発局面もあったものの、6月ごろからは再び下落基調に回帰すると、年後半にかけてはさらに一段と原油安が進む展開で、12月21日(月)には、約6年10カ月ぶりに、一時、1バレル=33ドル台まで下落した。
(出所:CQG)
2015年年初は60ドル台だったから、1年間でほぼ半値になったわけだ。こうして見ると、かなり大きな下落だったことがわかる。
こうした動きを受けて、加ドルやロシアルーブルといった産油国通貨も、2015年半ばから軒並み下落した。
(出所:CQG)
(出所:CQG)
一方、これも資源国通貨である豪ドルやNZドルといったオセアニア通貨は2015年前半はかなり下落したものの、後半になると、原油相場の急落にも関わらず、意外に底堅さを見せ、珍しい動きとなった。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 週足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/米ドル 週足)
ここまで2015年のマーケット動向を振り返ってきたが、いかがだっただろうか。
今年は、記事の中で取り上げた欧・米の金融政策の方向性の違いがより明確になるなど、昨年(2014年)にも増して「金融政策」が大きなテーマとなった年だったのではないだろうか。
そして、ECBのさらなる追加緩和はあるのか? 日銀はどう動く? 米国の利上げペースはどうなる?……などなど、注目材料盛りだくさんの2016年はどんな相場が待っているのだろうか?
(「ザイFX!で2015年を振り返ろう(3) GMOとDMMの取引高争いに老舗が迫る!?」へつづく)
(ザイFX!編集部・庄司正高)
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