日銀のマイナス金利で、ドル円は速攻で121円台のミドルまでジャンプした。その後は119円台の前半まで押し返されたが、これは前回の12月の緩和のときと同じ動きだ。マーケットでは緩和といっても、それが現実的に効果のあるものなのかどうかを、すぐには判断できない。緩和したというのだから、怖いからとりあえずリスクテークに向かってみる。
だがあまりにも上値で押さえつけられるようであれば、これは効き目がないものという解釈から相場が反転・下落に向かうという構図である。だからドル円がすぐに119円台の、しかも前半まで下がってきても、まあ想定内の動きだろう。
問題は118円台に突入して、全戻しとなり、さらに急落へと向かうのかどうかである。一方で日本株のほうはドル円と同じく、最初は大きく値を上げたが、下げに転じた。その下げ分が発射点よりも安いところまで差し込んでいる。だからドル円も118円台への突入は避けられないものと思われた。
私も119円台の前半を売りこんでいった。しかしこれも時間的に15分くらいも経つと、急激にメクレ上がってきた。私も118.50を超えてきたところで諦め。即座にポジションをカットして、次の動きを待った。
欧州時間に入っても、リスクテークに流れは変わらなかった。確かにアジア時間に比べると、相場の値動きはだいぶ穏やかになってきた。アメリカのGDPが発表されたが、あまり問題視されなかった。それよりもマーケットでトピックをさらっているのは、日銀のマイナス金利が市場に与える影響である。
株やドル円をまだまだここから買っていけるのかどうか。まだリスクテークしていく余地が残っているのかどうかである。ニューヨーク時間では米国株がさらに上昇。ドル円も完全に戻り歩調となって、昼間につけた高値である121.44をも上回ってきた。
米国株は終盤にかけても一段高し、そのまま高値引けとなった。結局、金融緩和の張本人である日本円が全面安となった。そして注目された週明けの今日のマーケットでは、まずはアジア時間ではいっそうの株高や円安には向かわなかった。
といってもリスクフルの状態で高止まりしているといったところだ。欧米の株価も大きく上昇した後だけに、今晩からの海外市場での反応を見て、マーケットがどう判断するのかを見極めたい。逆にいうと、簡単にリスクテークではついていきにくいということだ。
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