■マネーパートナーズの親会社の株価がエライことに!
今回は、老舗FX会社、マネーパートナーズの親会社で東証一部に上場しているマネーパートナーズグループ(東証一部:8732)の株価が、ここ最近、エライことになっていますのでお伝えしたいと思います。
以下は、マネーパートナーズグループの日足チャート。2月24日(水)、25日(木)、26日(金)、3月1日(火)、2日(水)、4日(金)と、計6日もストップ高(1日の値幅制限に達した)をつける爆上げとなっています!

(出所:株マップ.com)
■発端は仮想通貨の法規制案に関する報道
株価爆上げの発端となったのは、日本経済新聞から2月24日(水)に報じられた仮想通貨の法規制案に関する記事。
記事の概要は、これまで「モノ」として扱ってきた仮想通貨を資金決済法の改正によって、正式に「貨幣の機能」を持つと認めるようにすることで、決済手段として使ったり、法定通貨と交換することを正式に認めるというものです。
金融庁が監督官庁になり、仮想通貨の取引所も登録制にして利用者保護を図ろうとしているようで、今通常国会での成立を目指しているとのこと。3月4日(金)には、この法規制案が閣議決定されたと報じられるなど、成立に向かって着実に進んでいるようです。
近い将来、仮想通貨に関する正式な規制内容が明らかになりそうですね。
ちなみに、以下の画像は3月4日(金)にストップ高をつけた際のマネーパートナーズグループの引け後の板をキャプチャしたもの。売りがなくなって、ストップ高になっているのがわかります…。

(出所:楽天証券「MARKET SPEED(マーケットスピード)」)
仮想通貨といえば、2014年に当時世界最大のビットコイン取引所だったマウントゴックスが破たんしたことで、急に一般的にも知られるようになった印象ですが、記事によると、全世界で仮想通貨は、およそ600種類もあり、中でも代表的な仮想通貨であるビットコインの取引額は、2015年11月時点で時価総額7000億円を超えているのだとか。
まだまだ市場規模は、大きくなりそうな雰囲気ではないでしょうか。
■仮想通貨の法規制化への動きでなぜマネパ株が爆上げ?
さて、そんな仮想通貨の法制化に関する記事に対し、どうしてマネーパートナーズグループ株が「爆上げ」という反応を示したのでしょうか?
以前、ザイFX!の「FX情報局」でも取り上げたことがありますが、マネーパートナーズグループは、2015年7月16日に、米国の大手ビットコイン取引所、「Kraken(クラーケン)との業務提携に係る基本合意に関するお知らせ」を発表。
2016年1月18日(月)からは、100%子会社であるマネーパートナーズのウェブサイトで、Kraken(クラーケン)より提供を受け、ビットコインの参考レート(XBT/USD=ビットコイン/米ドル)の掲載を始めています。
【参考記事】
●ビットコインの衝撃(1) マネパでビットコインが買えるように!?そもそもビットコインとは?
●マネパがビットコインレートの表示開始! ビットコインが夏に上昇しそうな理由とは?
■マネーパートナーズは仮想通貨のパイオニア的な立ち位置
ザイFX!が調べた限り、2016年3月現在、金融庁に登録している国内FX会社でビットコイン取引所と業務提携に向けて動いていると発表した会社や、ビットコインレートを表示している会社はマネーパートナーズ以外にありません。
マネーパートナーズは、ビットコインの取り扱いに関して、FX会社としてはパイオニア的な立ち位置にあります。
こうした背景から、冒頭で紹介した記事を受け、仮想通貨の法規制が進むなら、これから先、関連市場も成長するだろうという期待感が高まり、ビットコイン取引所との業務提携を進めるマネーパートナーズの親会社、マネーパートナーズグループ株が買われたようなのです。
改めてマネーパートナーズグループの株価チャートをご覧いただきましょう。今度は週足チャートです。やっぱりエライことになっていますね…。仮想通貨に関連する話題が出てくるたびに、こんな爆上げを見せるのか? これからも注目です。

(出所:株マップ.com)
■キーワードは「FinTech(フィンテック)」
関連して押さえておきたいのが、仮想通貨の法規制が進むということで、これまでにも増して注目を集めている「FinTech(フィンテック)」という言葉。
2015年あたりから国内でも話題になり始めた「FinTech(フィンテック)」ですが、そもそもこの言葉は、「Finance(ファイナンス)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語で、ITによる金融・決済システムなどの技術革新みたいな意味合いで使われたり、それに関連する企業そのものを指したりするようです。
株の世界で「フィンテック関連銘柄」なんて言葉を聞いたことがあるかも?
電子決済サービスなどがフィンテックの代表的な分野として挙げられますが、当記事で取り上げた仮想通貨もその一翼を担う分野とみなされており、注目が高まっているようです。
そりゃ、ビットコイン取引所との業務提携を進めるマネーパートナーズグループは注目されるワケですね…。株価が爆上げしたのも、改めて納得。
ここで、少し…
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