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仮想通貨の法規制化への動きを受けて、
マネパGの株価が9営業日で3倍超上昇!

2016年03月07日(月)12:04公開 (2016年03月07日(月)12:04更新)
ザイFX!編集部

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■マネーパートナーズの親会社の株価がエライことに!

 今回は、老舗FX会社、マネーパートナーズの親会社で東証一部に上場しているマネーパートナーズグループ(東証一部:8732)の株価が、ここ最近、エライことになっていますのでお伝えしたいと思います。

 以下は、マネーパートナーズグループの日足チャート。2月24日(水)、25日(木)、26日(金)、3月1日(火)、2日(水)、4日(金)と、計6日もストップ高(1日の値幅制限に達した)をつける爆上げとなっています!

マネーパートナーズグループ 日足(3月4日(金)まで)
マネーパートナーズグループ 日足

(出所:株マップ.com

■発端は仮想通貨の法規制案に関する報道

 株価爆上げの発端となったのは、日本経済新聞から2月24日(水)に報じられた仮想通貨の法規制案に関する記事。

 記事の概要は、これまで「モノ」として扱ってきた仮想通貨を資金決済法の改正によって、正式に「貨幣の機能」を持つと認めるようにすることで、決済手段として使ったり、法定通貨と交換することを正式に認めるというものです。

 金融庁が監督官庁になり、仮想通貨の取引所も登録制にして利用者保護を図ろうとしているようで、今通常国会での成立を目指しているとのこと。3月4日(金)には、この法規制案が閣議決定されたと報じられるなど、成立に向かって着実に進んでいるようです。

 近い将来、仮想通貨に関する正式な規制内容が明らかになりそうですね。

 ちなみに、以下の画像は3月4日(金)にストップ高をつけた際のマネーパートナーズグループの引け後の板をキャプチャしたもの。売りがなくなって、ストップ高になっているのがわかります…。

マネーパートナーズグループの板: 3月4日(金)引け後
マネーパートナーズグループの板: 3月4日(金)引け後

(出所:楽天証券「MARKET SPEED(マーケットスピード)」)

 仮想通貨といえば、2014年に当時世界最大のビットコイン取引所だったマウントゴックスが破たんしたことで、急に一般的にも知られるようになった印象ですが、記事によると、全世界で仮想通貨は、およそ600種類もあり、中でも代表的な仮想通貨であるビットコインの取引額は、2015年11月時点で時価総額7000億円を超えているのだとか。

 まだまだ市場規模は、大きくなりそうな雰囲気ではないでしょうか。

■仮想通貨の法規制化への動きでなぜマネパ株が爆上げ?

 さて、そんな仮想通貨の法制化に関する記事に対し、どうしてマネーパートナーズグループ株が「爆上げ」という反応を示したのでしょうか?

 以前、ザイFX!の「FX情報局」でも取り上げたことがありますが、マネーパートナーズグループは、2015年7月16日に、米国の大手ビットコイン取引所、「Kraken(クラーケン)との業務提携に係る基本合意に関するお知らせ」を発表。

 2016年1月18日(月)からは、100%子会社であるマネーパートナーズのウェブサイトで、Kraken(クラーケン)より提供を受け、ビットコインの参考レート(XBT/USD=ビットコイン/米ドル)の掲載を始めています。

【参考記事】
ビットコインの衝撃(1) マネパでビットコインが買えるように!?そもそもビットコインとは?
マネパがビットコインレートの表示開始! ビットコインが夏に上昇しそうな理由とは?

マネーパートナーズのウェブサイト(クリックで拡大)
マネーパートナーズのウェブサイト

■マネーパートナーズは仮想通貨のパイオニア的な立ち位置

 ザイFX!が調べた限り、2016年3月現在、金融庁に登録している国内FX会社でビットコイン取引所と業務提携に向けて動いていると発表した会社や、ビットコインレートを表示している会社はマネーパートナーズ以外にありません。

マネーパートナーズは、ビットコインの取り扱いに関して、FX会社としてはパイオニア的な立ち位置にあります。

 こうした背景から、冒頭で紹介した記事を受け、仮想通貨の法規制が進むなら、これから先、関連市場も成長するだろうという期待感が高まり、ビットコイン取引所との業務提携を進めるマネーパートナーズの親会社、マネーパートナーズグループ株が買われたようなのです。

 改めてマネーパートナーズグループの株価チャートをご覧いただきましょう。今度は週足チャートです。やっぱりエライことになっていますね…。仮想通貨に関連する話題が出てくるたびに、こんな爆上げを見せるのか? これからも注目です。

マネーパートナーズグループ 週足(3月4日(金)まで)
マネーパートナーズグループ 週足

(出所:株マップ.com

■キーワードは「FinTech(フィンテック)」

 関連して押さえておきたいのが、仮想通貨の法規制が進むということで、これまでにも増して注目を集めている「FinTech(フィンテック)」という言葉。

 2015年あたりから国内でも話題になり始めた「FinTech(フィンテック)」ですが、そもそもこの言葉は、「Finance(ファイナンス)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語で、ITによる金融・決済システムなどの技術革新みたいな意味合いで使われたり、それに関連する企業そのものを指したりするようです。

 株の世界で「フィンテック関連銘柄」なんて言葉を聞いたことがあるかも?

 電子決済サービスなどがフィンテックの代表的な分野として挙げられますが、当記事で取り上げた仮想通貨もその一翼を担う分野とみなされており、注目が高まっているようです。

 そりゃ、ビットコイン取引所との業務提携を進めるマネーパートナーズグループは注目されるワケですね…。株価が爆上げしたのも、改めて納得。

■あのフィンテック関連銘柄は、ひと相場終わったはず…?

 ここで、少し余談になりますが、マネーパートナーズ以外のFX会社で、親会社などが上場している会社の株価動向がどうだったのか? 紹介してみたいと思います。結構、興味深い動きをしていますよ。

 たとえば、2015年末にはフィンテック関連銘柄が注目を集め、株価が大きく上昇した時期がありましたが、その際、トレイダーズ証券の親会社、トレイダーズホールディングス(JASDAQ:8704)の株価も上昇しました。

 この時は、指紋認証式の決済サービスを手掛ける有力ベンチャーと、以前、合弁会社を設立していたことが材料視されたようです。

 ちなみに、この時はトレイダーズホールディングスの1日の出来高が、東芝、みずほフィナンシャルグループに次いで、全市場出来高ランキングの第3位にランクインしたことがあったほど! 国内有数の名だたる企業に混じってのランクインで、なんだか新鮮でした…。

 トレイダーズホールディングスの株価に関しては、その後、大きく下落し、完全にひと相場終わった感じかな? なんて思っていましたが、3月4日(金)、仮想通貨に関する法規制案が閣議決定されたと報じられた日には、なぜか爆上げし、ストップ高をつけました。

 おいおいおい、ひと相場終わってたんじゃなかったのかよ!? とツッコミたくなる動きですが、やはりフィンテック銘柄ということで注目されやすいのでしょうか?

 ザイFX!が調べた限り、トレイダーズホールディングスが仮想通貨関連の発表をしたことはないようでしたが、ネット上では根拠があいまいで、現時点では真偽不明のウワサが飛び交った形跡がありました。

トレイダーズホールディングス 日足 (3月4日(金)まで)
トレイダーズホールディングス 日足

(出所:株マップ.com

■4年連続FX取引高世界No.1のFX会社の親会社は?

 ついでにもう1つ、FX取引高4年連続世界第1位のFX会社、GMOクリック証券FXプライム byGMOの親会社であるGMOクリックホールディングス(JASDAQ:7177)の株価はどうでしょうか?

【参考記事】
GMOクリックHDがジャスダック上場へ!これはGMOクリック証券の実質上場?
GMOクリック証券がまたしても快挙!4年連続でFX取引高世界第1位達成!

 GMOクリックホールディングスは、GMOインターネット(東証一部:9449)の子会社ということで、もろにフィンテック関連銘柄っぽい兄弟会社も存在するなか、なんとなく注目が集まっているのかな? なんて思いましたが、株価を見るとそうでもなさそう。

仮想通貨の法規制化に関する記事への反応も、思いのほか薄かった印象です。

GMOクリックホールディングス 日足
GMOクリックホールディングス 日足

(出所:株マップ.com

 どちらかと言うと、日経平均の動きに同調している感じがします

日経平均株価 日足
日経平均株価 日足

(出所:株マップ.com

GMOクリック証券は、今のところビットコインとは何の関係もありませんし、やはりITと金融に少しでも絡んでいれば、なんでもかんでも株が買われるというワケではないのかも……と思っていたら、本記事公開直前の3月7日(月)前場終了段階では、前日比7.96%と株価が大きく上昇しました。

■マネパG株は9営業日で3倍超上昇、FX関連銘柄も連れ高

 当記事で紹介したとおり、これから仮想通貨の法制化が進むとなれば、マネーパートナーズ以外にもビットコインをはじめとした仮想通貨の取引所と業務提携を検討しはじめるFX会社が出てくるかもしれません。

 そんなニュースがあれば、もちろん各FX会社でどんなサービスが提供されるのかについても注目ですが、親会社などが上場している場合、株価にも大きな影響が出そうです。

マネーパートナーズトレイダーズ証券GMOクリック証券FXプライム byGMOのほか、インヴァスト証券マネースクウェア・ジャパンなども自社や親会社が東証一部やJASDAQへ上場しています。

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:会社の信頼性で比べる「自社、親会社、関連会社などが上場している会社」

 なお、3月7日(月)の前場終了段階では、日経平均が前日比-0.44%とやや軟調な展開の中、マネーパートナーズグループは前日比150円高(17.06%高)でまたもストップ高となっています。日経新聞に仮想通貨の法規制案に関する報道が出てから、同銘柄は9営業日で3倍以上にもなったことになります。

 トレイダーズホールディングスもストップ高ではないですが、前日比25.60%の大幅高。

 そして、マネースクウェアHDが前日比10.16%高、GMOクリックホールディングスが7.96%高、インヴァスト証券が2.36%高と軒並みFX関連銘柄が上昇しています。マネーパートナーズグループから始まった仮想通貨相場がFX関連銘柄に波及しているのでしょうか?

■グルメキャンペーンでおなじみのヒロセ通商も上場目前!

 また、2016年3月18日(金)には、FX会社、ヒロセ通商が、JASDAQ(スタンダード)市場へ上場予定です! もうすぐですね。

【参考記事】
FX専業のヒロセ通商がJASDAQ上場を発表! 上場記念キャンペーンはあるのか?

ヒロセ通商のウェブサイト
ヒロセ通商のウェブサイト

ヒロセ通商の上場については、また別の機会に詳しく取り上げたいと思いますが、いずれにしても、仮想通貨を含むフィンテックブームに乗っかって、関連株の株価動向も、なんだか気になる感じになってきています。そう言えば、株式市場でFX関連の銘柄にこんなに注目が集まることって、これまでなかったかも…。

 ぜひ、この機会に、FXそのものだけではなく、FX会社の株価動向に目を向けてみるのもおもしろいのではないでしょうか? 為替とはまた違うジャンルではありますが、結構、興味深い展開があるかもしれませんよ。

(ザイFX!編集部・向井友代&井口稔)

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