米国株が大幅安から立ち直ったことで、昨日のアジア時間ではリスクテークの流れが強まった。ドル円は安いままながらも、110円台の後半まで値を戻してきた。確かに欧米での株価の反発は、目先の底打ち感を与えるには十分である。だからここがドル円の拾い場かと思われ、私も110.55でロングにしてみたのである。
しかし欧州時間では再びドル円は下げてきた。まったく上がらずで、110.30とかまで下がってくるのと見せつけられると、もう駄目である。私は速攻で損切りして、次のチャンスを待った。もちろん今年の最安値である110.11を触るかどうかをである。
ニューヨークオープンでのアメリカの経済指標は良いものが並んだのだが、ドルの急上昇ということにはならなかった。日付も変わりそうだったので、私もドルの上げもあの程度のもので終わりなのかという諦めの念で寝入ることにした。
夜中にドル相場は大きく上昇した。ドル円もユーロドルも100ポイント近いドル高を演じた。イエレン議長が国内景気の良さを再確認したことと、フィッシャー副議長が年3回の利上げの正当性を主張したからだ。ドル円は111円台に乗せて、そのまま高値引けしている。
昨日もトランプ政権から何か面白いことでも出てこないかと身構えてはいたが、地球温暖化をストップさせる措置をやめる方向の大統領令にサインしたぐらいであった。
ドル円は110円台で今年の安値攻めをしていた期間が長かったこともあり、111円台まで値を戻すとドル高になった感が強い。しかしよくよく考えてみると、依然として今年の最安値圏にいるのである。ここはもっと冷静になって、ドルの戻し売りの場を探らないといけないところなのだろう。
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