■東アジアの緊張が続く間、米ドル/円の反発は難しそう…
東アジアでの緊張は下記のように続きます。
・4月15日(土)には北朝鮮の故・金日成国家主席の生誕105周年
・4月25日(火)が北朝鮮軍創建85周年
東アジアで現実的に紛争が起きる、起きないに関わらず、緊張が高まると、どうしても円高に傾斜しやすくなります。
特に今週(4月10日~)は海外勢がイースター休暇に入ることで、流動性も悪化します。
シリア情勢とは関係なく、東アジアでの緊張が高まっている間は、米ドル/円の反発は難しそうです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■米ドル/円は108円台半ばにサポートが集中
110.00円をブレイクしたあとのポイントですが、以下の米ドル/円の日足チャートをご覧ください。
(出所:Bloomberg)
10年に一度のサプライズと言われた、昨年(2016年)6月のBrexit(英国のEU離脱)のときの安値から、同年12月の高値の50%戻しが108.84円。
200日移動平均線が108.75円。
(出所:Bloomberg)
そして、4月3日(月)に発表された日銀短観で、2017年度の想定為替レートは1ドル=108.43円。
このように108円台ミドルはサポートが集中しています。
前述の想定為替レートから考えれば、108円台ミドルがサポートとなり、反発してほしいところですが、東アジア情勢が緊迫を増すと、このレベルも割り込んでいく可能性も考慮したほうがいいかもしれません。
地政学リスクはシリアから東アジアに移行し、この緊迫が増すとさらなる円高圧力がかかることになります。
緊迫する東アジア情勢と、リスクオフによるさらなる円高に警戒です。
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